ウポポイ開業当面延期　体験プログラム実施可否検討

（コロナウイルス関連 2020-05-12付）

　政府は、アイヌ文化の復興に関するわが国における中核的な役割を担う施設「民族共生象徴空間（ウポポイ）」の開業時期・開業記念式典を当面延期することを決めた。８日の会見で、菅義偉内閣官房長官が表明した。これを受け、アイヌ民族文化財団は、今後、体験プログラムの実施の可否等について検討していくこととしている。

　ウポポイは、白老町ポロト湖畔に誕生するアイヌ文化復興・創造の拠点。国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設で構成する。

　菅長官は８日の会見で、開業準備を進めているウポポイの開業と記念式典を新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が５月末まで延長され、北海道は依然として厳しい状況であることから、「当面延期する」との意向を示した。

　一方、アイヌ民族文化財団はこれまで、入場制限や入場者間の間隔確保など、感染症対策を徹底した上で開業に向けて準備。アイヌの文化の多彩な魅力にふれる伝統芸能上演、ムックリ演奏体験など、様々なプログラムを用意していたが、あらためて実施の可否、実施方法等について検討していく。

(コロナウイルス関連 2020-05-12付)