道高校長協会が遠隔システムで総会　教育情報化への対応を　新会長に廣田氏（札幌南）

（関係団体 2020-05-25付）

働き方改革推進の必要性も示された

　道高校長協会は２１日、各高校などを遠隔システムでつなぎ、令和２年度総会を開いた。本年度の協会活動方針や、後期研究協議会の開催を盛り込んだ事業計画などを決定。開会あいさつに立った廣田定憲新会長（札幌南）は、教育の情報化への対応をスピード感をもって進めていくことや、教職員の命と健康を守る働き方改革を推進する必要性を示した。

　総会では、役員改選のあと、廣田新会長があいさつ。

　国のＧＩＧＡスクール構想によって２年度中にすべての公立高校に高速大容量の通信ネットワーク環境が整備されることにふれ、各校において、新型コロナウイルスへの対応としてもたされた先進的な取組を参考にしながら、教科指導をはじめ教育の情報化への対応をスピード感をもって進めていく必要性を指摘した。

　また、前年度に改正給特法が成立したことにふれ「協会としても法律に関しての研修を深め、教職員の命と健康を守り、働き方改革につながるものとなるよう意見を述べていくことが必要」との考えを示した。

　議事に移り、本年度の協会の活動方針、調査研究部活動方針、事業計画について協議。

　活動方針では、主題に「北海道の新たな時代を拓く高等学校教育の創造」、副主題に「新高校学習指導要領が目指す教育の実現」を掲げた。

　また、教育課題、経営課題、協会運営の３点のもと、それぞれ４点ずつ重点目標を設定した。

　調査研究部活動方針では、前年度に引き続き、２分科会、４委員会１小委員会体制で推進していくことを決めた。

　事業計画では、３年１月５日に後期研究協議会を開催することや、年に数回、理事研、支部長研を開くことなどを確認した。

　本年度の役員、　協会活動方針、調査研究部活動方針はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝廣田定憲（札幌南・新）

▽副会長＝根上和也（大麻）、田尻勝敏（札幌東・新）、五十嵐晋（札幌西・新）、小林為五郎（旭川東・新）

▽事務局長＝林正憲（札幌北）

▽副事務局長＝宮澤一（岩見沢緑陵）、吉野光（野幌・新）

▽監事＝木村司（小樽水産・新）、鈴木恵一（市立札幌啓北商業・新）

【協会活動方針】

▼主題＝北海道の新たな時代を拓く高等学校教育の創造

▼副題＝新高校学習指導要領が目指す教育の実現

〈重点目標〉

▼教育課題

▽地方創生の核となる教育活動の推進

▽多様な他者を尊重する共生教育の充実

▽Ｓｏｃｉｅｔｙ５・０に向けた教育の情報化への対応

▽高等教育機関等や社会との接続を踏まえたキャリア教育の推進

▼経営課題

▽学校改善を図るカリキュラム・マネジメントの確立

▽地域から信頼され地域とともにある社会に開かれた学校づくり

▽人事評価制度の活用や研修の充実を通じた教職員の資質・能力の向上

▽学校における働き方改革を踏まえた学校経営の組織的・計画的改善

▼協会運営

▽協会本部と支部、支部内・支部間の連携など確固とした協働体制の確立

▽不祥事の根絶を目指した組織的な危機管理力の向上

▽学校経営力の向上を目指した研修の充実と調査研究の推進

▽新たな時代の学校経営を担う後継者の育成

【調査研究部活動方針】

　元年度道高校長協会活動方針に基づき、つぎの分科会および必要に応じて特別委員会を設置し、全国との関連や北海道の実情を踏まえて、当面する教育課題について調査研究を行う。

　各分科会には、つぎの委員会および小委員会を設置し、調査研究を行う。

▼学校経営分科会＝時代や社会の変化に対応した学校経営に関する教育の諸課題に取り組む

▽教育課程委員会＝教育課程の編成・実施に関する調査・研究

▽管理運営委員会＝学校の管理運営上の課題に関する調査・研究

▼教育課題分科会＝高校教育を横断的・総合的にとらえ、当面する教育課題に取り組む

▽生徒指導委員会＝生徒指導上の課題に関する調査・研究

▽進路指導委員会＝進路指導上の課題に関する調査・研究

・高大接続小委員会＝大学等への進学指導に関する調査・研究

(関係団体 2020-05-25付)