札幌市教委　ガイドライン改訂　「大声注意」を追記　体育でマスク非着用も可

（コロナウイルス関連 2020-08-28付）

　札幌市教委は２６日、新型コロナウイルス感染症に対応した「札幌市における教育活動のガイドライン」を改訂した。集団感染のリスクとなる換気の悪い密閉空間など３条件を徹底的に避けることに加え、大声に注意することを追記。熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合は、マスクの着用を控えてもよいことなどを示した。

　ガイドラインは、文部科学省の衛生管理マニュアルをもとにしたほか、市教委が７月２０日に通知した「『子どもの【心と体】と【学び】を守る学校教育プラン』の改訂について」を踏まえた内容に改訂。

　市内では経路不明の感染者が発生していることから、感染レベルは当分の間レベル２に該当すると考えられている。

　新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解によると、換気の悪い密閉空間、多くの人が密集、近距離での会話や発声の３条件が重なった場で集団感染が確認されたことから、ガイドラインでは、３条件を徹底的に避けることを引き続き求めた上で、「大声に注意する」「児童生徒の行動が大きな感染リスクとなることから児童生徒は感染症リスクを正しく理解し、適切な行動をとることができるよう指導を行う」の２点が重要であることを追記した。

　マスク着用の原則については、十分な身体距離が確保できる場合、熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合、体育の授業を行う場合は、着用を控えても可とした。

　清掃・消毒については、通常の清掃活動の中に消毒の効果を取り入れるようにすることを求めた。

　交流試合や発表会などは密接・密集を避けることができるよう、人数を制限するほか、学校を会場とする場合は、感染症対策および使用後の消毒の徹底について確認することを記載。感染症の影響によって大会などに参加できなくなった場合を想定し、事前の指導や心のケアに努めるよう求めた。

(コロナウイルス関連 2020-08-28付)