札幌市　次期障がい福祉計画案　マネージャー配置など　保育所等にサポート医師

（札幌市 2020-12-10付）

　札幌市は令和３年度から５年度までの次期計画案障がい福祉計画（第６期）・市障がい児福祉計画第２期をまとめた。うち、市障がい児福祉計画（第２期）では、新規成果目標に、「障がい福祉サービス等の質の向上を図るための取組の推進」を盛り込んだ。具体的な方策として児童発達支援センターに障がい児地域マネージャーを配置。通所支援事業所の対応など技術支援を行う。医療的ケアを必要とする障がいのある子どもへの支援は、医療的ケア児支援者養成研修の充実や障がい福祉事業者や学校、保育所等を支援するサポート医師を配置することを新たな方策に、成果目標の達成に向けて強化する。今月下旬からパブリックコメントを開始し、年度内の計画策定を目指す。

　国の障がい福祉サービス等および障がい児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針では、各市町村が３年度から５年度までの市町村障がい（児）福祉計画の策定を求めている。

　指針を踏まえ、市は障がい福祉サービスおよび障がい児通所支援等にかかる提供体制の確保などを総合的かつ計画的に進めるため、平成３０年にさっぽろ障がい者プラン２０１８を策定。プランでは３０年度から令和５年度までの障がい者計画を策定し、市の障がい福祉に関する基本的な施策の方向性を定めている。

　計画は障がい福祉計画（第５期）と障がい児福祉計画（第１期）に分類されており、いずれも計画期間が本年度で終了。

　国は元年度に障がい児の発達支援の無償化を施行するなど、障がい者の社会参加の促進や障がいのある子どもへの支援体制の強化を推進。こうした国の状況を踏まえ、市は成果目標など計画内容を一部改定することとした。

　３～５年度までを次期計画期間としている市障がい児福祉計画（第２期）は、各種障がい者手帳所持者数や障がい児の増加などに伴い、放課後等デイサービスなど障がい児支援サービス等の提供体制を確保していくことを課題としている。

　課題解決に向けた次期計画案では、新規成果目標に「障がい福祉サービス等の質の向上を図るための取組の推進」を盛り込んだ。児童発達支援センターに障がい児地域マネージャーを配置し、市内の通所支援事業所に対するケース対応など技術支援を、成果目標達成に向けた方策として位置付けた。

　医療的ケアを必要とする障がいのある子どもへの支援は強化項目に設定。医療的ケア児支援者養成研修の充実や障がい福祉事業者や学校、保育所等を支援するサポート医師を配置することを新たな方策とした。

　市独自の成果目標「障がいのあるものに対する理解促進」は継続し、これまで小学４年生に配布している心のバリアフリーガイドや出前講座などを通じて、子どもの理解促進などの方策を一層強化していく。

　市は今後、今月下旬から来年１月下旬にかけて、パブリックコメントを予定。年度内の計画策定を目指す。

(札幌市 2020-12-10付)