大空町で外国語教育研修会　目的、場面設定し英会話　東藻琴小の公開授業など

（市町村 2021-03-08付）

ペアでヒントとなるやりとりを考えさせた

　【網走発】大空町学校教育研究会（中村厚志会長）英語部会は２月２４日、東藻琴小学校で外国語教育研修会を開いた。東藻琴小５年生の授業公開や、朝日大学経営学部経営学科・英語教育センターの亀谷みゆき准教授による講演などを実施。新学習指導要領を踏まえた外国語の授業づくりなどについて理解を深めた。

　研修会では、東藻琴小の塩谷亜由美教諭と、ＡＬＴのマイケル・ハーツ氏がチーム・ティーチング（TT）で５年生（児童数２０人）の外国語の授業を公開した。

　単元「Ｉ　ｌｏｖｅ　ｍｙ　ｔｏｗｎ～”自分の町しょうかい”をしよう」（６時間扱い）の４時間目。

　冒頭で単元のゴールである「自分のまちのお気に入り」をALTとのやりとりの中で紹介していく活動を例示し、子どもたちの「やってみたい！」という気持ちを喚起した。

　本時の活動は「３ヒントやりとりクイズを考えよう」。塩谷教諭は、まち紹介をする準備として、大空町の名所や特産品などを答えにしたクイズを既習の会話表現を使って考えさせた。

　特産品の「牛乳」を答えに設定した場合、「Ｗｈａｔ　ｃｏｌｏｒ　ｉｓ　ｉｔ？―Ｉｔ’ｓ　ａ　ｗｈｉｔｅ」「Ｃａｎ　ｙｏｕ　ｄｒｉｎｋ？―Ｙｅｓ，Ｉ　ｃａｎ」などのやりとりをＡＬＴとのデモンストレーションで紹介し、こうしたやりとりを３つ作成することを説明した。

　児童はペアで問題とヒントを考え、活動の前には、イラストカードなどを使って、ヒントに使えそうな既習の表現を振り返った。

　ペアでの活動では、児童たちは既習事項から、どんな表現を使ったら良いかを相談しながらヒントとなる会話を３つ作成。

　全体交流では、ペアでのやりとりを披露し、自分たちが考えたヒントが通じるか確認したり、友達からの助言を受けてより良いものに改善した。

　授業後は、女満別中学校の奈良将吾教諭が実践発表。比較級、最上級、同等比較を取り扱った単元での実践を紹介した。

　授業を参観した亀谷准教授は、目的・場面・状況を設定することの重要性を強調。「塩谷先生の授業であれば、誰に向けてクイズを出題するのかといった設定を具体的にすることで、子どもたちはより一層主体的に学びに向かうことができる」と助言した。

　また、「単元あるいは１単位時間の授業の中で」英語で何ができるようになったか”をしっかりと目標に位置付けることが大事。そのためにも、目的や場面を明確に設定することで、もっといい授業になっていく」とした。

　引き続き、亀谷准教授が「新しい時代の英語教育～豊かな言語活動と思考力・判断力・表現力の育成」と題して講演した。

(市町村 2021-03-08付)