美唄市３年度教育行政執行方針　特色ある食農教育推進　ふるさと給食や農業体験通し

（市町村 2021-03-23付）

美唄市教委・天野政俊教育長

　【岩見沢発】美唄市教委の天野政俊教育長は令和３年度教育行政執行方針において、美唄固有の歴史や文化を知り、美唄への誇りと愛着をもち、地域資源を活用した「地域学・美唄学」の充実を図るとした。また、地産地消を推進した安全・安心な学校給食の提供やふるさと給食の充実、体験的に農業や食の大切さなどを学ぶグリーン・ルネサンス推進事業などを継続し、特色ある食農教育を推進していく意向を示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力の育成

　全国学力・学習状況調査や標準学力検査等の結果を分析し、実効性のある検証改善サイクルを確立するため、ＩＣＴを活用した授業改善や学習習慣の定着を図るとともに、研修等で講師の専門的助言を授業へ反映させるほか、校長・教頭や教職員によって構成される学力向上プロジェクトチームが作成する確かな学力育成プランを活用した授業改善の取組など、全教職員が一つのチームとなって取り組んでいく。

　電子黒板や一部の教科にデジタル教科書を導入するほか、すべての児童生徒の可能性を引き出す教育へと転換し、最適な学びと協働的な学びを実現していく。

　特色ある教育の推進については、美唄固有の歴史や文化を知り、美唄への誇りと愛着をもち、地域資源を活用した地域学・美唄学の充実を図る。

　地産地消を推進した安全・安心な学校給食の提供やふるさと給食の充実、教室での食育の取組と併せ、子どもたちが農地に足を運び、体験的に農業や食の大切さなどを学ぶグリーン・ルネサンス推進事業を継続し、生きる力やふるさとを愛する心を育む、特色ある食農教育を推進していく。

▼小・中学校の適正配置

　小中一貫校や義務教育学校の導入に向けた協議・検討を進めるなど、小・中学校と一体となった生涯学習センター構想の検討を進めていく。

▼豊かな心の育成

　児童生徒それぞれの発達段階に応じて、社会奉仕体験活動や自然体験活動、読書活動などの体験活動を通じ、ルールやマナーを身に付けるとともに、互いを尊重し合う優しさと思いやりの心を育んでいく。

▼健やかな体の育成

　栄養教諭による食に関する指導を通して、望ましい食習慣の確立や栄養バランスのとれた食生活を促していく。

　食の重要性や楽しさ、食と農に関する正しい知識などの定着を図るとともに、ふるさと給食事業による学校給食の質の充実に努め、地域の特性を生かした食農教育を推進していく。

　学校給食費の徴収・管理にかかる公会計制度について、４年度からの導入に向けた取組を進める。

▼特別支援教育の充実

　特別支援教育支援員を配置するなど、児童生徒の学校生活を支援していく。

　教育相談の充実のほか、特別支援教育連携協議会や関係機関、各学校の特別支援教育コーディネーターと連携し、教職員の資質向上を図るための研修を実施するなど、特別支援教育の充実に努めていく。

▼信頼される学校づくり

　コミュニティ・スクールの活動を通じて、家庭や地域が学校運営の基本方針や地域課題などを共有し、地域の方々の幅広い参画による学校運営の改善・充実や、地域づくりにつなげるよう取り組んでいく。

▼教職員研修の充実

　教職員サマーセミナーを開催し、美唄の歴史や産業などを学び、授業等に生かしていくことができるよう、郷土史料館などを活用したふるさと美唄研修等の研修を引き続き実施していく。

【社会教育】

▼スポーツ大会の誘致

　軟式野球連盟や美唄ブラックダイヤモンズ球団、プロ野球ＯＢ団体と連携し、道地区代表決定戦や全国少年軟式野球大会の共催、さらに、小・中学校の全道規模のテニス大会などの誘致に取り組む。

(市町村 2021-03-23付)