江差町３年度教育行政執行方針　ふるさと発見学習充実　地域と共にある学校を

（市町村 2021-04-06付）

江差町教委・太田誠教育長

　【函館発】江差町教委の太田誠教育長は令和３年度教育行政執行方針において、ふるさと江差発見学習を、社会教育との融合事業として一層充実させていく考えを示した。江差北小学校と江差北中学校、江差中学校区のコミュニティ・スクールを通して、地域と共にある学校づくりの充実を図っていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上

　町内各学校が進める校内研修の充実を基盤とし、教員一人ひとりの指導力の向上を図る。

　加えて、時間は大切な資源ととらえ、１単位の授業時間が小学校は４５分、中学校は５０分であり、この時間で授業が完結すること、授業の時間が、児童生徒一人ひとりにとって、有効な学びとなるよう工夫することを、町内全教員が強く意識して実践することとしている。

　平成２１年度から江差北小・江差北中が進める小中一貫教育および江差中学校区３校が進める小中連携教育（トライアングルサポート）の推進に継続して取り組み、９年間を見通した効果的な学びと中１ギャップ問題の解消に努めていく。

　ＩＣＴ機器のよさを活用した授業の実践を進めていく。

　町学力向上対策会議を通して、各校の取組の成果や課題を共有し、町としての総合的な学力向上対策の質の向上を図る。

　道立教育研究所の市町村教委連携研修講座を引き続き行い、町内全教職員が教育の今日的課題の把握と最新の指導方法等の習得を図っていく。

▼豊かな心の育成

　子どもたちの豊かな人間性や社会性などを育む道徳教育の充実に努める。

　読書については、学校図書の充実と家庭における家読（うちどく）の奨励、町子どもの読書活動推進計画の推進によって、読書環境のなお一層の充実に努めていく。

▼生徒指導

　学校、子ども、保護者からの教育問題や生活等に関する悩みなどの解決には、学校、保護者、スクールカウンセラー等の連携に努めるほか、福祉や健康などの関係機関と協議するケース会議を開催するなど、事案の対応について、スピード感をもって積極的に推進していく。

▼特別支援教育

　子どもたちの個のニーズに適切に対応するため、引き続き各学校に特別支援教育支援員を配置し、その充実に努めていく。

▼特色ある教育活動

　江差北中学校区の江差北小、江差北中については、小中一貫型小学校・中学校として、今後も、９年間を見通した切れ目のない効果的な学びを推進する。コミュニティ・スクールのメリットを生かし、学校運営協議会制度の充実と発展を目指していく。

　江差中学校区についても、さらなる小中連携を強化し、今後とも地域と共にある学校づくりの充実を図っていく。

　ふるさと教育の推進については、その中心的な取組である「ふるさと江差発見学習」を、社会教育との融合事業として一層の充実を図っていく。

　引き続き外国語指導助手を配置し、外国語、国際理解教育の充実を図っていく。

▼環境・情報教育

　情報教育については、情報化社会に対応できる人材の育成を目指し、情報活用能力の育成や情報機器を利用する上でのモラル・マナーの指導の徹底を図る。プログラミング教育の適切な実施に向け、引き続き教員の研修の充実を図っていく。

▼学校における「働き方改革」の推進

　これまで、教員の在校時間を客観的に計測するシステムによって、退勤時間が早まり、時間外勤務が減少する傾向がみられる。このほか、月２回以上の定時退勤日、年２回以上の時間外勤務等縮減強調週間、長期休業中の学校閉庁日の設定や、留守番電話対応・メールによる連絡対応、部活動指導にかかわる負担軽減等によって、学校における働き方改革を進めていく。

(市町村 2021-04-06付)