滝上町３年度教育行政推進方針　保・小・中連携組織設置　教育人材バンク活用へ

（市町村 2021-04-06付）

滝上町教委・奥田直美教育長

　【網走発】滝上町教委の奥田直美教育長は令和３年度教育行政推進の基本方針において、学校間連携の推進に向け、小・中学校、こども園による連携組織を設置する考えを示し、「学びの連続性を重視した教育を推進していく」と述べた。地域と一体となった教育活動を推進するため、教育人材バンクを設置するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽就学前教育・保育施設との連携

　３年度から、こども園は町における一体的な子育て支援サービスを充実させるため町部局の所管となるが、小学校教育との接続を円滑に行えるよう、引き続きこども園と小学校の連携、園児と児童との交流、教職員の相互理解を図り、子どもの発達の状況や活動状況について、適切に情報を共有するよう努めていく。

▽社会で生きる力の育成

　全国学力・学習状況調査や町独自の学力検査の分析結果を踏まえ、各学校において短期的・中長期的な計画のもと、指導の改善・充実に努めていく。学習内容の理解を深めるため、道教委が作成したチャレンジテストの活用、放課後や長期休業中における補充的な学習サポート、家庭での学習習慣を身に付ける取組を推進していく。

　国のＧＩＧＡスクール構想によって、２年度、児童生徒への１人１台端末を整備し、３年度から本格運用が始まる。ＩＣＴを活用した教育活動が効果的に実施できるよう、２年度に引き続きＧＩＧＡスクールサポーターを配置し、併せて、指導者用のデジタル教科書など、必要な教材の整備に努めていく。２年度から必修化された小学校におけるプログラミング教育で使用する、補助教材としての人型ロボットの活用も継続する。

　特別支援教育については、支援が必要な子ども一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな対応を充実させるため、特別支援教育支援員を各学校に配置している。中学校には学習支援員を配置し、適切な指導および支援に努めていく。

　子どもたちに、英語によるコミュニケーション能力を育成するため、外国語指導助手の活用を図り、英語に慣れ親しませるとともに、児童生徒の外国語教育の充実に努めていく。

　学習の円滑な移行や指導の充実を図るために学校間の連携については、必要な取組を行っているが、さらに、互いの教育の特質や課題などについて共通理解を深めるため、３年度は小・中学校、こども園による連携組織を設置し、学びの連続性を重視した教育を推進していく。

▽豊かな心と健やかな体の育成

　小・中学校や児童生徒および保護者からの様々な悩みや不安にきめ細かく対応するために、引き続きスクールカウンセラーを招へいし、相談体制の充実に努めていく。

　子どもたちの健やかな体の育成については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査などの結果の分析を踏まえ、課題解決に向けた取組を進めるとともに、学校・家庭および地域が一体となって、子どもたちの運動の機会を確保していく。

▽信頼される学校づくりと子育て世代への支援

　地域との連携・協働に関しては、元年度に設置した学校運営協議会を中心として、保護者および地域住民などの学校運営への参画や、学校運営への支援・協力のもと、各学校がコミュニティ・スクールとして、児童生徒の健全育成に取り組んでいく。

　３年度から教育人材バンクを設置し、地域人材の活用によって、学校教育および社会教育の学習支援を行い、地域が一体となった教育活動を推進していく。

　教員が健康で生き生きとやりがいをもって勤務し、学校教育の質を高められる環境の構築に向けて、学校における働き方改革「滝上町アクションプラン」に基づく取組を支援するとともに、校務支援システムの活用によって、学校運営体制の整備・充実を進めていく。

(市町村 2021-04-06付)