新得町３年度教育行政執行方針　義務教育学校化へ検討　富村牛小中で小中一貫教育

（市町村 2021-04-13付）

新得町教委・武田芳秋教育長

　【帯広発】新得町教委の武田芳秋教育長は令和３年度教育行政執行方針において、富村牛小中学校を義務教育学校とする検討を進めていくとした。町内小・中学校の普通教室へのエアコンの設置に向けた実施設計を行い、環境の改善を図るとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼教育活動および教育環境の充実

　学習過程の改善として、主体的・対話的で深い学びの視点による学習指導を行うとされた。児童生徒が対話や議論によって課題解決に取り組む主体的な学習を目指していく。

　ＩＣＴを活用した授業の展開として、将来のデジタル化に向けて算数および数学のデジタル教科書を導入し、機能を生かした授業の工夫・研究などに取り組み、その他の教科についても小・中学校と協議しながら順次、導入を進めていく。

　学習指導の体制については、少人数学級の実現や複式授業の効率的な運営などに対応するため、３年度も町費負担教員を配置し、それぞれの目的に応じたきめ細かな学習指導の充実を図っていく。

　義務教育９年間を通した児童生徒の見取りや、小学校から中学校への円滑な接続による中１ギャップの解消などが重要性を増していることから、小中一貫教育について検討を進めている。

　特に、富村牛小中学校について、すでに併置校として小中連携の学校運営を行っており、教育課程の編成や教員配置等が柔軟に行うことができる義務教育学校の設置について地域に説明し、一定程度の理解をいただいた。３年度も、地域、学校と連携しながら設置に向け取り組んでいく。

　近年、気温の上昇によって体調不良を訴える児童生徒が増えており、学ぶ場に適した学習環境を整える必要があることから、小・中学校の普通教室などへのエアコン設置に向けた実施設計を行っていく。

▼特別支援教育の充実

　特別支援教育については、特別な配慮を必要とする児童生徒への切れ目ない一貫した教育が行われるよう個別支援計画を策定し、個々に応じた指導の充実を図るとともに、関係機関と保護者が連携・協力する。特別支援教育支援員や学習支援員を配置し、児童生徒の学習をサポートする体制を整える。

▼新得高等支援学校への支援

道立の新得高等支援では、「自ら学び共に高め豊かな“生きる力”を育てる」の学校教育目標のもと、作業学習や現場実習をはじめ、サクラプロジェクトなど地域と連携・協働した教育活動を展開している。学校運営協議会や関係機関などと連携し、卒業生の町内受け入れ対策について学校と協議していく。

(市町村 2021-04-13付)