初山別村３年度教育行政執行方針　学びの連続性　定着図る　デジタル教科書で実証事業

（市町村 2021-04-12付）

初山別村教委・宇野要教育長

　【留萌発】初山別村教委の宇野要教育長は令和３年度教育行政執行方針において、小・中学校の連携による９年間の学びの連続性の確実な定着を推進していく方針を示した。デジタル教科書の将来的な活用を検討するため、小学校において実証事業を実施する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼人間性豊かでたくましい児童生徒の育成

　確かな学力の育成については、学校・家庭・地域・行政が互いに連携した村スクエアプロジェクトを基本に、小・中学校の連携による９年間の学びの連続性の確実な定着を推進していく。

　地域全体の学力向上を目指す授業改善推進チーム活用事業によって、近隣町との連携による組織的な授業改善に取り組む。

　教育委員会と村内校長会における各校の検証改善サイクルの一層の確立によって、分析・検証し、村学力向上連携協議会での協議を深めて主体的・対話的で深い学びの視点を大切にした授業改善を図りながら、学校と家庭が連携した望ましい学習習慣、生活習慣の定着にも努める。

　特別支援教育については、村特別支援教育連携協議会を中心とした組織的な支援体制の充実に努めるとともに、引き続き特別支援教育支援員を小・中学校に配置し、児童生徒一人ひとりの教育ニーズに応じた適切な指導や必要な支援に努めていく。

　国際理解教育については、外国語指導助手の効率的な活用によって、さらなる英語教育の充実に取り組んでいく。

　キャリア教育については、社会見学、職場体験などによって児童生徒の実態に応じた望ましい職業観・勤労観および職業に関する知識や技能を育む教育に努めていく。

　ふるさと教育については、生まれ育った地域の豊かな自然や歴史、伝統、文化、産業等に親しみ、総合的な学習の時間において、ふるさとへの愛着や誇りを育むため、簡易郷土資料館などを活用し村の歴史や郷土学習の充実に努めていく。

　健やかな体の育成については、子どもたちの体力や運動能力・運動習慣等の状況や課題を的確に把握し、望ましい体力・運動能力の向上を目指し、スポーツ少年団活動や社会教育事業によるスポーツ活動の活性化を推進する。

　早寝・早起き・朝ごはんなど基本的生活習慣の定着のため、家庭と連携した生活環境づくり、社会教育事業による生活習慣の見直しについて取組を進めていく。

▼快適に学ぶ創意工夫した教育環境の整備

　２年度のＧＩＧＡスクール構想による事業活用で児童生徒へ１人１台端末が導入されたことによって、デジタル教科書の将来的な活用を検討するために小学校において実証事業を実施するほか、教職員によるＩＣＴ教育の指導力向上を推進していく。

　教職員の働き方改革については、平成３０年度に学校における働き方改革「初山別村アクション・プラン」を策定し、教職員の時間外労働の縮減や休暇の取得促進に取り組んでいるが、国の実態に合わせて改正し、変形労働時間制度導入に向け保護者や地域の理解を得ながら、教職員が教育活動に専念できる環境の整備に努めていく。

　教職員の授業実践を基盤とした校内研修の充実はもとより、各種研修会や研究会などへの参加を促し、指導力の向上を図っていく。

▼ライフスタイルに応じ、楽しく学ぶ生涯学習の推進

　隔年で計画している通学合宿を実施し、子どもたちが家庭から離れ生活宿泊体験を行いながらの通学を通して、規則正しい生活習慣の定着やコミュニケーション能力の向上を図る。

(市町村 2021-04-12付)