松前町松城小 遠隔で1日防災学校 声かけ合って避難を 気象台と結び命守る行動学ぶ(学校 2021-06-11付)
初のオンライン開催を試みた
【函館発】松前町立松城小学校(岩井栄一校長)は8日、1日防災学校を実施した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、函館地方気象台と3・4年生の教室3ヵ所をオンラインで接続して開催。児童36人が津波の仕組みなどを学んだ。児童の一人は「津波発生時は声をかけ合って協力して避難する大切さを学んだ」と話すなど、命を守るための具体的な行動について学びを深めた。
国は平成29年、第2次学校安全の推進に関する計画を策定。計画では、保護者や地域住民、関係機関との連携協働による体制を構築し、責任と役割を分担し学校の安全を守ることが必要としている。
道と道教委は、児童生徒等が安全に関する資質・能力を教科等横断的な視点で確実に育むことを目指すほか、系統的・体系的な防災教育を推進するため、30年度から小・中学校において1日防災学校を開始。令和2年度は148市町村の小・中学校273校のほか、幼稚園でも1日防災学校が行われた。本年度は、新たに高校・特別支援学校へと対象を拡大している。
同校は本年度、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、教室と函館地方気象台をオンラインで接続し取り組むこととした。3年生15人、4年生21人を対象に総合的な学習の時間に行った。
4年生の教室では、はじめに担任の澤田龍之介教諭が、東日本大震災の被害状況などについて説明。学習課題を「災害の恐ろしさを知り、命を守る行動を考えよう」と設定した。
続いて、函館地方気象台の上田崇裕さんが、プレゼンテーションソフトや動画を活用して津波発生の仕組みや警報・注意報の対応などを説明。災害時に「自分の命は自分で守る」との意味が込められた言葉として、主に東北地方で使用されている「てんでんこ」を紹介したほか、高台への避難方法を示した。児童は、画面に注目し、熱心に耳を傾けていた。
質疑応答では、児童が東日本大震災のような大規模震災が発生する可能性や、道内全体が津波に襲われる可能性などについて質問。上田さんは「マグニチュード8クラスの災害が起こる可能性は十分ある。北海道は海に囲まれている地域が多いので、注意する必要がある」と回答した。
授業後、4年生の佐藤妃奈乃さんは「津波の恐ろしさを知ることができた。発生時は声をかけ合って協力して避難する大切さを学んだ」と述べた。
岩井校長は「防災学習の目標は、命の大切さに気付き、生命を守ることに真剣に向き合うこと。災害に詳しい気象台職員の説明は児童にとっても分かりやすく、今後の防災学習にもつながる」と話していた。
(学校 2021-06-11付)
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