大麻高 ハイブリッド型学習展開 全年次で同時双方向授業 分かりやすい授業追究
(学校 2021-06-10付)

大麻高ハイブリット型学習
ICT機器を活用した授業の様子

 大麻高校(清水信彦校長)は、分散登校とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型学習を実施している。全年次で同時双方向型のオンライン授業を展開。教職員はICT端末を活用した分かりやすい授業を追究し、意欲的に取り組んでいる。

 5月、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い緊急事態宣言が発令された。道教委は道立高校に向けて、感染症対策に関する通知を発出し、分散登校やオンライン学習を推奨した。

 同校は5月上旬、学級閉鎖となった1クラスに対して、校内初のオンライン授業を実施。この授業がきっかけとなり、全年次に対するオンライン授業への取組が活発化した。

 昨年導入した教職員用のタブレット端末36台を活用し、オンライン授業を展開。ホームルーム担任を務める教諭21人が1台ずつ端末を使用し、残る15台は選択科目を指導する教諭が活用している。

 また、教頭や主幹教諭を中心とするICT委員会を設置。教育活動におけるICT端末の活用やBYOD(個人保有端末の持ち込み・使用)に向けた取組を推進している。

 分散登校とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型学習の実施に向けて、事前に3日間の放課後時間を活用し、教職員がウェブ会議での授業を想定し研修を行った。端末の操作方法や画面の見え方、板書の工夫などを確認した。

 現在、生徒たちは出席番号奇数・偶数の2グループに分かれ、グループごとに1日おきに登校している。登校しない生徒は自宅で各自の端末からウェブ会議システムを用いて授業を受ける。

 双方向でのオンライン授業を展開しており、登校時と同じように質問などのやりとりも可能。プロジェクターで動画やスライドを投影しながら授業を行うなど、ICT機器を効果的に活用した授業も増えてきている。

 生徒からは「感染症対策の点からも、家で安心して授業を受けられる」「教室の雰囲気がそのまま伝わるため授業を受けやすく、集中できる」などの声が上がっている。

 全年次でオンライン授業を取り入れていることから、通信量を抑えるために、質問時のみ顔を画面に映すなどの約束事を設けている。また、回線等に不安がある家庭の生徒は登校して授業を受けるという対応を行っている。

 清水校長は「コロナ禍の中では、本校でもリモートでの授業や行事が当たり前の光景になりつつある。教員は生徒のために学びの保障をするだけではなく、オンライン授業でも分かりやすい授業の実践を追究し、日々研鑚を積んでいる」と述べ、全教員が意欲的に取り組む姿や、急激な変化に柔軟に対応する姿を見守っている。

(学校 2021-06-10付)

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