ヤングケアラー早期発見・支援へ　６月中に有識者会議　実態調査早急に　鈴木知事

（道議会 2021-06-21付）

　鈴木直道知事は１８日の２定道議会一般質問で、ヤングケアラーの早期発見と支援に向けた有識者会議を６月中に設置する考えを示した。道教委の倉本博史教育長は、市町村教委と学校におけるヤングケアラーの理解促進を図る考えを示し、知事部局と共に道内の実態調査を早急に行うと答弁した。

　厚生労働省の調査によると、中学２年生の５・７％、全日制高校２年生の４・１％が世話をしている家族がいると回答しており、重い責任や過度な負担による学業への影響などの課題が指摘されている。

　鈴木知事は、ヤングケアラーに関する情報を共有するため、ことし２月に道教委、庁内関係部局による連携協力会議を設置したと答弁。６月中には、先駆的に取り組む栗山町、学識経験者、支援団体、当事者が参画する有識者会議を新たに設置する意向を示した。

　また、道教委と連携して早急に道内の実態調査に着手し、道民がヤングケアラーへの理解を深める環境づくりを進めるとした。

　倉本教育長は、国のガイドラインを活用して市町村教委・学校におけるヤングケアラーの理解促進を図ると答弁。知事部局と共に本道の実態調査を早急に行うとし、「スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーによるきめ細かな対応はもとより、福祉・介護・医療などとの緊密な連携のもと、必要な支援が適切に行われるよう取り組んでいく」と答弁した。

　八田盛茂議員（自民党・道民会議）、藤川雅司議員（民主・道民連合）、金岩武吉議員（北海道結志会）の質問に答えた。

(道議会 2021-06-21付)