５６市町村で浸水等想定区域に学校　避難確保計画　策定要請　道教委　年度内に訓練も

（道議会 2021-07-02付）

　道内で浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校がある市町村は５６市町村で、避難訓練をすべての学校で実施しているのは２６市町村であることが分かった。６月２９日の２定道議会予算特別委員会第２分科会で道教委の中澤美明学校教育局指導担当局長は、すべての学校で年度内に避難確保計画の作成と避難訓練を実施するよう求め、実施方法の好事例を提供する考えを示した。

　文部科学省が実施した浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校に関する調査結果（令和２年１０月時点）によると、浸水想定区域に立地している道内の公立学校は３１９校で全体の１６・５％、土砂災害警戒区域に立地している学校は４０校で２・８％となっている。

　伊藤伸一生徒指導学校安全課長は、浸水想定区域または土砂災害警戒区域に立地する道立学校は３０校で、２年１０月時点で避難確保計画を作成済みの学校が１９校、避難訓練実施済みの学校が１４校。ことし６月時点では計画作成済みが２４校、訓練実施済みが１７校だったと説明した。

　中澤指導担当局長は、浸水想定区域または土砂災害警戒区域に立地する市町村立学校がある市町村は５６市町村と説明した。

　このうち、避難確保計画がすべての学校で作成されているのは２９市町村、避難訓練がすべての学校で実施されているのは２６市町村だったとした上で「道内すべての学校に本年度中に計画を作成して訓練を実施するよう指導し、実施方法等の好事例の提供などの支援を行い、学校の防災体制の構築や防災教育の推進を着実に進めていく」と述べた。

　植村真美委員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。

(道議会 2021-07-02付)