基本理念示す条例制定　ヤングケアラー等支援へ知事　有識者会議で議論　認知度向上へ

（道議会 2021-07-05付）

　道は、ケアラー支援の基本理念を示す条例の制定に向けた検討を開始する。１日の２定道議会予算特別委員会本委員会で鈴木直道知事道は、道ケアラー支援有識者会議において検討を開始し、条例制定によってケアラーの認知度向上を図る考えを示した。

　道は６月２８日の第１回道ケアラー支援有識者会議において、７月以降に実施するケアラー実態調査について協議。今後、道教委と連携し、ヤングケアラーの実態調査に着手することを確認した。

　鈴木知事は１日の２定道議会予算特別委員会本委員会で、ヤングケアラーの問題は、本人や家族に自覚がないことで表面化しにくいことから、福祉、医療、教育のほか、道民全体でケアラーの状況を理解することが重要との認識を示した。実態調査の結果をもとに課題やニーズを把握し、ケアラーの早期発見や地域における相談体制の整備などの具体的方策を検討するとした。

　さらに、道民の認知度を高め、支援の必要性を理解してもらうための基本理念を定める条例の制定を有識者会議で検討すると表明。その上で、「市町村の体制整備を支援するとともに、ケアラーの人々を社会全体で支え、希望をもち、誰もがどこに住んでもその人らしい暮らしを送ることができるよう取り組んでいく」と述べた。

　三好雅委員（自民党・道民会議）、中川浩利委員（民主・道民連合）、赤根広介委員（北海道結志会）の質問に対する答弁。

(道議会 2021-07-05付)