札幌市教委　初の英語授業力向上研修　言語活動増やす工夫学ぶ　教科書活用の授業実践など

（札幌市 2021-08-02付）

　札幌市教委は７月２７日から３日間、札幌市小・中・高校等英語教員授業力パワーアップ研修を実施した。児童生徒の理解度に応じたクラスルーム・イングリッシュの効果的な使用、英語による言語活動を増やすための効果的な工夫をテーマとした講座をオンラインで配信。実際の授業を想定した場面で英語を用いて児童の発話を引き出すための演習や市が採択している教科用図書の単元を想定した授業実践などを展開した。

　研修は、本年度の研究開発事業「英語教育改善プランの推進」の一環で初めて実施。授業における言語活動の充実と技能統合の指導の実現および教員の英語力向上に資することをねらった。

　７月２７～２９日の３日間の日程で開催し、受講者は、希望する講座を選択して受講した。

　研修では、指導力向上を図る４講座、英語力向上を図る２講座の全６講座を用意。６講座合わせて延べ約１３０人が受講した。

　小学校教員を対象にした講座「児童が英語を話したくなる教師のＣｌａｓｓｒｏｏｍ　Ｅｎｇｌｉｓｈトレーニング」では、クラスルーム・イングリッシュの役割とその活用場面、場面に応じたフレーズ、ティーチャー・トークの留意点や工夫などを研修。実際の授業を想定した場面で英語を用いて児童の発話を引き出すための演習を行った。

　中学校・高校教員を対象とした「生徒の発信力を育成する指導―コミュニケーション力を高める教師の話し方」では、小学校外国語活動・外国語科での学びを踏まえ、生徒の「コミュニケーション力・発信力の向上を図るための指導の工夫」について学習。生徒が場面に応じて英語で対話を続けるための教師の話し方などを実際の授業を想定して演習した。

　小学校教員と中学校・高校教員を対象に実施した「教科書を効果的に活用した言語活動」では、単元や単元のまとまりの目標を踏まえた活動の目的や場面、状況などに応じた児童生徒が自分の思いに沿った英語表現を考え、主体的に取り組む言語活動やＳｍａｌｌ　Ｔａｌｋの活動例などを研修。演習として、市が採択している教科用図書の単元を想定した授業実践を展開した。

　参加者は、オンライン上で疑問点を自ら質問したり、グループごとに情報を共有したりするなど、積極的に英語を用いながら研修に取り組んだ。

(札幌市 2021-08-02付)