札幌市幼児教育センター 3年度研究実践園研究事業実施計画 幼児期にふさわしい生活の在り方 第1回(札幌市 2021-08-18付)
札幌市幼児教育センターは、令和3年度研究実践園研究事業実施計画書をまとめた。共通の研究主題のもと、各園が実態に沿った副主題を設定し幼児教育の在り方を研究するもの。本年度は3ヵ年研究の3年目で、研究主題に「幼児期にふさわしい生活の在り方を求めて」を掲げた。研究を進めている市立幼稚園9園と認定こども園1園の研究内容等を連載で紹介する。
【市立中央幼稚園(山下幸子園長)】
▼研究協力園・校など
▽市立桑園小学校、市立二条小学校
▼研究副主題
心動かされる体験を通して、言葉のキャッチボールを楽しむ幼児を育てる
▼研究の目的
▽心動かされる体験や、対話(一方的に伝えるのではなく、相手のことを考え、言葉や心を通わせ合うこと、言葉のキャッチボールにつながる姿)を支える教師の援助や環境の構成を探る
▽保護者と連携しながら子どもたちの経験を豊かにし、「伝えたい」「聞きたい」「楽しさを共有したい」などという幼児の思いや主体性を引き出し、言葉のキャッチボールを楽しむ子どもの育成を図る
▼研究内容・方法
▽事例の検証
室内、園庭、グラウンドでの遊びの事例から、「自分事として友達の話を聞こうとする」「相手に伝わるように話そうとする」「友達の思いを受け入れたり折り合いをつけたりしながら遊ぶ」ための環境構成や教師の援助の工夫について考察していく。
▽幼小連携
・桑園小=授業、保育参観を行い、幼児の具体的な姿から幼小の学びのつながりを学ぶ
・二条小=スタートカリキュラム作成の協力
▽家庭との連携
保護者が家庭で子どもとのやりとりを楽しんだり、成長を感じたりできるようなツール(ちゅうおうダイアリー)を作成し、保護者啓発を図る。
学級だよりや学級懇談会で、幼児期に大切にしたい経験や幼児の育ちについて家庭と共有できるように発信する。
▽研究成果の発信
定期的に研究で分かったことを研究通信やホームページ等で広く発信する。
心動かされたり、対話が生まれたりする環境マップを作成し、区内の幼保小に発信する。
【市立白楊幼稚園(松本美和園長)】
▼研究協力園・校など
▽市立白楊小学校
▼研究副主題
みんなの中で、ぼく☆キラリ~一人ひとりが輝き、育ち合う園生活を求めて
▼研究の目的
いろいろな友達がいる生活の中で、一人ひとりが自分らしさを出しながら育ち合っていくための教師の役割を考えていく必要性を感じ、研究副主題を「みんなの中で☆ぼくキラリ」とし、一人ひとりが充実し持ち味を発揮しながら育ち合う園生活について研究していきたいと考えた。“キラリ”は、一人ひとりの持ち味・個性と押さえており、いろいろな“キラリ”が輝き合って共に育ち合っていくことを願っている。
主題とのつながりについては「幼稚園教育要領第1章幼稚園教育の基本(1)幼児期にふさわしい生活の展開」に、「③友達と十分にかかわって展開する生活」と明記されており、本園では主にこの観点から主題に迫っていきたいと考える。
研究3年次の本年度は、これまでに成果として上がった援助、環境の構成を意識しながら保育を実践し、検証をしていくこと、また課題に上がったことについて追究することで、一人ひとりが輝き、育ち合う園生活の在り方について明らかにしていく。
▼研究内容・方法
▽事例研究や、保育打ち合わせ等を通して研究を進める。「主体的・対話的で深い学び」の視点から幼児の育ちをとらえ、必要な経験とそのための教師の援助・環境の構成の在り方について深める
▽道国公立幼稚園・こども園教育研究会札幌大会で、日々の実践や研究について発表し、幼児期にふさわしい生活の在り方について学んだり、理解を深め合ったりする
▽白楊小との連携の中で、幼児児童交流を通して互いの教育の理解を深める
▽研究の内容を研究通信として適時に発行し、ホームページで公開する。家庭や地域と共に幼児を育てる「共育」の観点で、伝わりやすい研究通信の内容を工夫したり、保育参加や懇談会、学級だよりなどでも話題にしたりする。
(札幌市 2021-08-18付)
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