札幌市幼児教育センター　３年度研究実践園研究事業実施計画　幼児期にふさわしい生活の在り方　第２回

（札幌市 2021-08-19付）

【市立手稲中央幼稚園（氷見登弓園長）】

▼研究協力園・校など

▽木村彰子札幌国際大学准教授

▼研究副主題

　やってみないとわからない＝心と体で感じよう＝～夢中になる遊びの「どこが楽しいんだ？」から見えてくる深い学び

▼研究の目的

▽幼児の主体性を引き出し、幼児期に必要な経験を積み重ねていくための環境の構成や教師の援助を考える

▽本園の幼児の実態をとらえ、“失敗を恐れずやってみる”幼児の育成に努める

▽研究活動を通して、地域の各教育施設、幼児教育を推進する各機関、小学校以降の教育機関とも連携し、先生方と共に学び合いを深め発信する

▼研究内容・方法

▽園内研究・保育研修の充実

　幼児が何に興味をもち、何を楽しんでいるのか、何に気付き、何を学んでいるのかなど、幼児理解を中心に話し合う。日常的に互いの保育や環境構成の工夫などについても語り合い、教師も主体的に学び合えるようにする。ＫＪ法や少人数でのディスカッションを積極的に取り入れ、全員が参加する研究を目指す。

　アドバイザーに保育カンファレンスをしてもらい、夢中になって遊ぶための環境構成・支援の在り方について、助言などを受ける。

　学級の週案会議を抜本的に見直し、各学級についてフォトエピソード研修を行う。事前に各自資料を読み込んだ上で会議を行い、幼児理解を深める話し合いを継続していく。その際、話し合いからとらえたことを、着実に記録し、積み重ねていく。

▽区内各教育機関との連携

　合同研修５回（４回目は研究実践園研修会を兼ねる）。手稲区の私立幼稚園、保育園、認定こども園、小学校等と交流する合同研修を継続し、教育にかかわる人が共に学び合える場を提供する。

　情報交流、前年度好評だった実技研修会、毎年リクエストの多い特別支援のほか、本年度は質の高い幼児教育に不可欠な園内研究を楽しく行うための工夫など地域の様々なニーズに応える研修会を行っていく。

▽家庭や地域への発信

　園内研や合同研など、本園の研究活動内容を研究通信『あったかはーと』で配布・ホームページ掲載等を活用した情報を発信。

　学級懇談会・保育参加の中で、研究テーマに絡む様子や取組の発信・話し合い。保護者、地域の先生を保育の中で活用する。

　学級だより、ドキュメンテーション、ホームページ、論文応募で研究の内容を日常的に広く発信する。

【市立かっこう幼稚園（笹山雅司園長）】

▼研究協力園・校など

▽工藤ゆかり北翔大学准教授

▼研究副主題

　“問い”を生み、“対話”や“追究”を生み出す保育の実現を目指して～深掘りを支えるための豊かな環境とは

▼研究の目的

▽ヒト（特に異年齢・家庭・地域のマンパワー等とのかかわり）・モノ・コトなどの環境とのかかわりに焦点を絞り、幼児の深掘り（体験を広げたり深めたりする）を支えるための援助を探る

▽保育のデザイン力（構想力）の向上を図る

▼研究内容・方法

▽保育研究との連動

　保育打ち合わせを“保育研究”と位置付け、１つの体験からつぎの体験につなげる足場架けとなる環境について話し合う。

▽園内研修

　幼児の深掘りにつながるような園内の環境の構成について検討、見直しを図る。

　アドバイザーと連携し、研究主題や副主題に向かう取組についてアドバイスを受ける。

　特別支援教育、預かり保育でも保育研究と同じ形式を用い、年に数回話し合う。

▽家庭や地域への研究発信

　研究だより『ハートフル・とよひら』の発行、ホームページ、ドキュメンテーションで研究や研修内容を発信。ドキュメンテーションやホームページは、研究だよりの内容を保護者向けにアレンジするなどして、分かりやすく発信する。

▽懇談会、保育参加で、実際の場面や映像を見たり、話題に取り上げたりする中で、幼児教育や研究内容について発信し、理解を図る

▽教員研修Ⅰ、ハートフル研修会での発信

(札幌市 2021-08-19付)