岩農高と空知建協連携授業を視察　有意義な取組を確認　道教委・荒川教育政策課長等

（学校 2021-10-22付）

バックホームを操作する生徒

　【岩見沢発】道教委の荒川裕美教育政策課長と特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長らが１４日、岩見沢農業高校（鎌田一宏校長）と空知建設業協会の連携授業を視察した。地元建設企業担当者の指導を受けながら、生徒が最新の施工技術を学ぶ様子を見学。荒川課長は「教科書では学べない内容で、社会に出ることを考えると有意義な取組」と話していた。

　岩見沢農業高は、平成３０年度に奈井江町の建設企業・（株）砂子組と協定を結び、連携授業を開始した。生徒に新技術を体感してもらい建設業に興味をもってもらうことがねらい。令和元年度からは、空知管内の建設業全体として取組を推進するため、空知建協と協定を締結した。

　本年度は、農業土木工学科２年生開発土木専攻班の８人が従来測量とＩＣＴ測量の比較や設計図作成、農業用トラクター運行試験、従来施工とＩＣＴ施工の比較などに取り組んでいる。

　地域の人材が技術面の指導に加え、社会人として必要となる資質・能力等を身に付けさせるパートナーシップ事業を進めていることから、新保理事長が視察を希望し、道教委に打診し実現した。

　１４日は、荒川課長や新保理事長、砂子組の近藤里史専務、前北海道開発局長で北海道開発技術センター顧問の倉内公嘉氏など７人が同校を訪れた。

　鎌田校長から事業などについて説明を受けたあと、連携授業を視察。砂子組開発のバックホーシミュレーターで操作の練習をした生徒と、初めてバックホーを操作する生徒に分けて、時間や完成度の違いなどについて研究している様子を見学した。

　新保理事長らは生徒に質問。生徒は「入学時はこういった授業があると思っていなかった。ほかでは体験できないと思うのでよかった」などと答えていた。

　荒川課長は「教科書では学べない内容で、社会に出ることを考えると有意義な取組」と話していた。

(学校 2021-10-22付)