２年２月～３年９月１５日のコロナ感染　札幌市立小・中　３８７件　感染研　拡大因子解析等公表

（コロナウイルス関連 2022-01-13付）

国立感染症研究所は７日、札幌市立小・中学校における新型コロナウイルス感染症（COVID―１９）流行状況とその拡大因子の解析を公表した。２年２月１日から３年９月１５日の期間に発生した市立小・中学校に通う児童生徒、教職員等のCOVID―１９事例を解析したもの。調査期間中に市立小・中学校関連の事例は計３８７件確認された。

　市保健所の感染者関連情報の中で、新型コロナウイルスに感染した児童生徒や教職員が感染可能期間に登校・通勤していた市立小・中学校の１９事例を解析。従来株、アルファ株、デルタ株がそれぞれ主流だった２年２月１日から３年２月２８日（従来株期間）、３月１日から７月３１日（アルファ株期間）、８月１日から９月１５日（デルタ株期間）の３期間に分け、事例ごとの感染者数、感染拡大要因、事例発生を受けた学級閉鎖期間中の二次感染者の発症時期を調べた。二次感染者の発症時期に関しては、学級閉鎖期間中に検査を受けた１万２６５４人を対象としている。

　市立小・中学校関連の事例は３８７件確認。期間別でみると、従来期間５１件、アルファ株２００件、デルタ株１３６件となった。校種別では、小学校２４６件、中学校１４１件だった。

　感染拡大傾向に関し、小学校では株による差を認めず、中学校ではデルタ株の期間の方が感染拡大しにくい傾向にあり、デルタ株は従来株やアルファ株と比べ感染力が強いとされる報告とは異なる結果となった。

　要因として、夏休みの影響、緊急事態宣言（３年５月１６日から６月２０日、８月２７日から９月３０日）による校内の感染防止対策強化の影響が考えられるとした。

(コロナウイルス関連 2022-01-13付)