鹿追町４年度教育行政執行方針　国際教育プログラムを　公営塾の英検受検料補助

（市町村 2022-03-29付）

大井教育長

　【帯広発】鹿追町教委の大井和行教育長は４年度教育行政執行方針において、昨年開設した鹿追高校の公営塾で、新年度から英語検定費用を補助する考えを示した。また、国際的な視野を持つ子どもを育むため、新たに国際教育プログラムを開発していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼信頼される学校づくり

　児童生徒等の学びを保障するため、校長のリーダーシップのもと養護教諭の専門性を生かし、学校医・学校歯科医・学校薬剤師等と連携し、ＩＣＴを活用しながら教職員一丸となって感染症対策と教育活動の両立に尽力していく。

　地域に開かれた信頼される学校づくりをより一層進めるため、各校長が定めた次年度の重点目標をウェブサイトで公開して子どもや保護者、地域住民と共有し、また学校と地域が目標やビジョンを共有し、保護者を含めた地域住民に対して授業を公開する。

　医療的ケア児に対して教育を行う体制の拡充が図られるよう、教育、福祉、医療等の関係部局や関係機関、保護者の代表者などの関係者から構成される医療的ケア運営協議会を設置し、スクールカウンセラーの派遣や町教育支援センターによる不登校児童生徒に対する支援体制を拡充していく。

▼学力向上

　ＩＣＴを日常的に活用できる環境を整備し、言語能力の育成を図るアプリケーションを導入することで、個別最適な学び、協働的な学びを推進する。

　義務教育の機会均等と水準の維持向上の観点から、児童生徒の学力を把握・分析するため町独自の学力調査を年２回実施し、継続的な検証改善サイクルを確立する。

　子どもたちの学習の場である学校施設について、安心・安全を実現する老朽化対策を実施するとともに、地球温暖化に伴う夏季の学習環境を整えるため、引き続き全小・中学校にエアコンを設置する。

▼鹿追高支援

　３年度に開設された公設塾を多くの生徒が活用している。塾生に対し英語検定費用の補助を実施し、鹿追高生のキャリア形成と自己実現を支援していく。

▼幼小中高一貫教育

　小中高の１２年間を見通した教育課程と指導体制の構築が必要であることから、小学校の教科担任制を導入するための教員配置や、乗り入れ授業、研修機会の拡充を図る。

　一貫教育公開研究会を実施し、幼小中高の教員の意見交換を通じて地域の実情を踏まえた教育課程の改善充実を図る。幼保小の連携については、幼児期の終わりまでに育ってほしい子どもの姿や能力を踏まえた小学校への円滑な接続を図る。

　今後も国際的な視野を持つ若者の育成を目指し、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する探究心、知識、思いやりに富んだ鹿追の子どもたちを育むため、鹿追ならではのチャレンジに満ちた国際教育プログラムの開発に取り組んでいく。

(市町村 2022-03-29付)