福島町4年度教育行政執行方針 福島商高生に端末貸与 7月に水難事故防止講習
(市町村 2022-03-30付)

福島町小野寺則之
小野寺教育長

 【函館発】福島町教委の小野寺則之教育長は町議会第1回定例会で4年度教育行政執行方針を説明した。福島商業高校の新たな魅力向上策として、GIGAスクール構想における1人1台端末を貸与する方針を示した。7月には水難事故防止実技講習を実施するとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼福島商業高校の魅力化について

 6月上旬にはホームページを立ち上げ、8月までに道央・道南圏を対象とした新聞広告によって、福島商業高校の魅力を広く周知していく。6月から9月まで随時インターネットでの入学相談会に参画し、また9月には東京都で開催される全国規模の相談会に生徒・教職員が参加し、多くの中学生にPR活動を行っていく。

 また、9月にオープンキャンパスを開催し、福島商業高を実際に見ていただき、その魅力を伝えていく。

 福島商業高の新たな魅力向上策として、町費によって生徒一人ひとりにノートパソコンを貸与するとともに、GIGAスクールサポーターを高校にも派遣し、ICT教育の充実を図っていく。

 町と包括連携協定を締結している公立はこだて未来大学や、商学部のある函館大学など高大連携事業を推進し、進学や社会に出て活躍する意欲の向上を図る。

 また、地域の現状や課題を理解し解決していく資質を伸ばす地域課題探究学習や、伝統のある商業教育と合わせて魅力ある教育課程づくりを行い、現代社会が求める人材を育成する福島商業高となるよう全力で支援していく。

▼青少年交流センター整備事業について

 町では次代を担う人材を育成するため、青少年交流センターを整備し、就業体験や研修・実習、テレワークやワーケーション、友好市町との児童生徒交流、福島商業高の生徒など、全道・全国から若者を受け入れる。全室エアコンによる冷暖房を完備し、ワイファイ環境や個室のユニットバス等を備え、利用者が快適に滞在できる施設とする。施設のコミュニュティラウンジやレストスペースでは、少人数から50人程度の講演会等を開催でき、町内・町外の多様な方々が交流・学習できる場所となるよう、運営計画を構築していく。

▼学校教育について

 学習指導要領に示された資質・能力の育成を着実に進め、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく育成する個別最適な学びと、多様な個性を最大限生かす協働的な学びの一体的な充実が重要。この2つの学びを効果的に学習できるツールがICTであり、町では渡島管内でもいち早くICT教育に積極的に取り組んできた。4年度においても、国庫補助事業を活用したGIGAスクールサポーターを配置し、各学校におけるICT教育のコーディネーターとして活用していく。また、コロナ感染症の拡大によって学校が休業となっても、タブレット型端末を家庭へ持ち帰り、e―ライブラリや遠隔授業によって「学びを止めない」教育活動を行っていく。

▼いのちを守る教育

 3年8月2日に中学生が水難事故に遭い、8日後に亡くなるという痛ましい事故が発生した。7月7日に、女性として初めて津軽海峡を泳いで横断した尾迫千恵子氏と、監督である宇田快氏を町に招き、水泳指導を行ってもらう。同日、日本赤十字社北海道支部の協力によって、着衣泳や「浮いて待て」の水難事故防止実技講習を併せて実施する。12日には、函館海上保安部職員による水難事故防止学習会を開催し、海での命を守る行動・知識の習得に努力していく。

 またインターネットやソーシャル・ネットワーク・サービスによるいじめや誹謗中傷などが増加している。3年度に策定した『情報モラルハンドブック』によって、児童生徒・保護者に対して、インターネットを楽しむ上での注意事項や、個人情報保護の大切さを啓発していく。

(市町村 2022-03-30付)

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