札幌市　子の利益実現条例取組　権利大切にされている　５８・５％に下降　新型コロナ感染拡大が一因

（札幌市 2022-05-18付）

　札幌市は１３日、第４回市子どもの権利委員会（委員長・加藤信行委員長）を開き、子どもの最善の利益を実現するための権利条例に基づく３年度の取組状況を報告した。公表したアンケート調査の結果によると、「子どもの権利が大切にされていると思う」と答えた子どもの割合が５８・５％で、２年度と比べて３・８ポイント下降した。市は新型コロナウイルスの感染拡大が要因の一つとみている。

　委員会で市は、前年度実施した子ども・子育てに関する市民アンケート調査の結果を報告。「子どもの権利が大切にされていると思うか」という問いに対して、「どちらかというと」を含む「大切にされている場合が多い」と答えた子どもの割合は５８・５％だった。

　２年度からの５年間を計画期間とした第３次子どもの権利に関する推進計画では、目標値を６年度までに７０％としているが、２年度の６２・３％から３・８ポイント下降した。

　一方で「大切にされている」と答えた大人の割合は５３％で、２年度から２・３ポイント上昇した。

　市担当者は、新型コロナウイルスの感染拡大が長引き、「子どもたちの学習機会が失われていることも要因の一つ」と指摘。「子どもの参加機会を確保していくとともに、子どもの権利の理解促進に向けた普及・啓発を進める」としている。

(札幌市 2022-05-18付)