札幌市教委 芸術の森小アンケート　児童６割が「授業楽しい」　「学校が遠くなった」３８％に

（札幌市 2022-05-16付）

　札幌市教委は、３年度に開校した札幌市立芸術の森小学校（神坂淳校長）の児童・保護者を対象にした「新しい小学校になったことについてのアンケート調査」の結果を公表した。児童アンケートの結果では、「授業が楽しくなった」という回答が５９・４％、「いろいろな意見が出るようになった」が５４・０％などとなった。一方で、通学に関しては、３８・０％の児童が「学校まで遠くなった」と回答した。

　同校は、３年度に常盤小学校と石山東小学校が統合して開校。調査は、学校規模適正化による効果検証を行うとともに、今後の学校規模適正化の取組の参考とすることが目的。

　児童の様子の変化等について２～６年生の児童・保護者および教員を対象に、昨年１２月に実施した。

　回答数と回収率は、児童が４０９件で９５・８％、保護者が３８３件で８９・７％となった。

　児童アンケートの結果をみると「芸術の森小学校に慣れたか」の回答では、「慣れた」が７４・４％、「まあまあ慣れた」が２１・９％となった。

　「人数が増えたことで、友達や遊びについてどのように変わったか」（複数回答可）では、「新しい友達が増えた」が８６・６％が最多。次いで「遊びの種類が増えた」が５１・０％と続いた。

　授業の様子に関する回答では、「授業が楽しくなった」が５９・４％で最も多かった。このほか「いろいろな意見が出るようになった」が５４・０％、「発表が楽しくなった」が３５・６％などとなった。

　通学については「遠くなった」が３８・０％、「近くなった」が５６・５％だった。「遠くなった」と答えた児童の意見をみると、「遠くなったが、登下校時に友達とお話しできて楽しい」が５５・０％、「最初は戸惑ったが、慣れた」が５１・７％となった。

　また、「遠くなって大変になった」が３６・４％で、負担に感じる児童もいる結果となった。

　保護者アンケートでは、「子どもの学習意欲の変化」について、「良い変化が見られる」が１６・３％、「どちらかというと良い変化が見られる」が６７・３％。保護者からの意見では、「人数が増えた分、競う相手も増えたので良いと思う」「友達の影響で字をうまく書きたい、頭が良くなりたいと自分から机に向かうことが多くなった」などが寄せられた。

　一方で「人数が増えて騒がしくなった」「教室が狭くなり、集中できないと子どもから聞いている」などの意見もあった。

　アンケート調査の詳細は、市教委のホームページに掲載している。

(札幌市 2022-05-16付)