札幌市中央図書館　読書プラン　新規に実務等体験行事　市民の学びや創造的活動支援

（札幌市 2022-06-03付）

　札幌市中央図書館は、さっぽろ読書・図書館プラン２０２２を策定した。計画期間は本年度から５年間。基本理念には「市民の生涯にわたる学びや創造的な活動を支える」を掲げ、「子どもの読書環境の充実と読書活動の支援」など４つを基本方針に設定。保護者向けの読み聞かせ講座や、学校司書・ボラティアの研修充実に関する取組を推進していく。また、新規に読書や図書館に触れる実務等体験型イベントの実施を盛り込んだ。

　プランは、市図書館ビジョンと市子どもの読書活動推進計画を統合し、社会全体で子どもの読書活動を支える環境を整え、図書館の運営やサービスの基本的な考え方を示したもの。

　策定に向けては平成３０年度から協議を開始。教育関係者などを委員とした「札幌市図書館協議会」で、計２２回の会合を開き、市民アンケート結果の確認や骨子案の作成に取り組んできた。

　プランでは「地域展開」「変化に対応した読書環境・図書館」「取組の継続・持続可能性」の３つの観点を踏まえ、基本理念として「市民の生涯にわたる学びや創造的な活動を支える」を掲げた。

　基本方針では①市民の読書環境の充実と情報活用の支援②子どもの読書環境の充実と読書活動の支援③全ての市民の学びと情報の拠点としての環境整備④持続可能な図書館サービスを見据えた図書館運営―の４点を設定。３２施策に沿った取組を推進していくとした。また、各基本方針では、重点施策を１つずつ設定している。

　②では「子どもの読書環境の充実と読書活動の支援」を重点とし、子どもの自主的な読書活動を推進するためには、家庭、地域、図書館、学校等を通じた社会全体での取組を推進。具体的には、読書週間を身に付ける習慣づくりのほか、新規事業として読書や図書館に触れる実務等体験型イベントの実施などを盛り込んだ。

　その他の施策では、学校図書の充実や司書の配置のほか、親子で活用した図書館に関する研究を新規事業として実施していく。

　プランの成果指標は「図書館の利用に満足している人の割合を増やす」「読書が好きな子どもの割合を増やす」の２つ。アンケート等から集計する計画期間終了年度の目標値は「図書館の利用に満足している人の割合を増やす」が９３・０％、「読書が好きな子どもの割合を増やす」は、小学５年生は７９・０％、中学２年生が７８・０％、高校２年生が７５・０％とした。

(札幌市 2022-06-03付)