反対多数で不採決　フッ化物洗口条例案への陳情　札幌市議会厚生委

（札幌市 2022-06-06付）

　札幌市議会厚生委員会は２日、フッ化物洗口を札幌市内の学校で推進することを盛り込んだ条例案に反対する市民団体からの陳情など３件を審議し、いずれも反対多数で不採択とした。

　学校でのフッ化物洗口の推進を明記した市歯科口腔保健推進条例案は、自由民主党、民主市民連合、公明党の市議会議員らが立ち上げた政策研究会で策定。今議会で可決されれば、６年度にも市立小学校で実施される見込みとなっている。

　陳情書は、札幌の「集団フッ素洗口」問題を考える市民の会（山﨑栄子代表）など３団体が提出。フッ素洗口について、健康被害が生じるなど安全性に問題があると指摘し「集団で行うと教員の目が届かず、誤飲などのリスクもある」と訴え条例制定に反対した。

　この件に関し１件は参考人招致、１件はパブリックコメントの実施を求めた。

　厚生委員会では「効果や安全性は専門学会などで十分に確認されている」「子どもたちの健康格差を解消するためにも推進は重要」などの意見が出され、反対多数で不採択とした。

(札幌市 2022-06-06付)