文科省4年度SSHの札幌開成中等 6年一貫の課題探究実践 6年一貫の課題探究実践
(札幌市 2022-06-06付)

札幌開成中等大樹町宇宙交流センターの見学
昨年は大樹町宇宙交流センターの見学などを行った

 本年度、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けた市立札幌開成中等教育学校(宮田佳幸校長)は、4年度事業計画書をまとめた。研究題目は「インターナショナルバカロレアに基づく6年一貫の課題探究的な教育プログラムの実践」とした。①6年一貫教育②学際的教育とグローバルな視野の育成③他校との連携―の3つに関する仮説を設定。国際理解に関する海外研修や科学技術への興味・関心向上を図るための大学訪問などを計画している。

 SSHは平成14年から開始。先進的な理数系教育を実施している高校等を指定校とし、将来のイノベーションの創出を担う科学技術関係人材の育成を図るもの。指定期間は原則5年となっている。

 開成中等教育学校は平成29年度から指定を受け、前年度にⅠ期目が終了。本年度はⅡ期目となる。

 今期の研究題目に「インターナショナルバカロレアに基づく6年一貫の課題探究的な教育プログラムの実践」を掲げ、6年一貫教育・学際的教育とグローバルな視野の育成・他校との連携の3つに関する仮説を設定している。

 ①6年一貫の探究活動を核とした教育を展開することで、サイエンスリーダーの資質を身に付けた学習者を育む②環境学習や国際理解教育学習を重視した学際的な教育を実践することで、グローバルな視野を持って行動する学習者を育む③市立高校をはじめとした他校とのネットワーク構築によって、科学的意欲に富んだ学習者を育むとともに、地域の活性化につながる―の3点を仮説の具体とし、様々な学習活動等を展開していく。

 4年度の事業計画をみると①では探究活動をより深めるための基礎づくりや課題研究の推進、課題論文作成に向けた活動を展開。3年生の大学訪問のほか、4・5年生が最先端研究を行っている研究室を訪問する「先端科学特論」などを実施する。

 ②では、屋久島等でのフィールドワークを通して環境問題への知見を深める「屋久島プロジェクト」などを計画。台湾やタイでの海外研修については、新型コロナウイルス感染症を考慮し、オンラインによる学校交流などの代替研修を予定している。

 ③では、市立高校の生徒と共同で開催する「グローバルリーダー育成キャンプ」や他のSSH指定校との交流、近隣の小学生を対象に、課題研究の成果を発表する「コズモキッズセミナー」などを盛り込んだ。

 事業の評価は、生徒や教員、保護者を対象にしたアンケート調査のほか、国際バカロレア機構からの評価におけるフィードバックを活用する。

(札幌市 2022-06-06付)

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