複数感染でも閉鎖不要に　臨休対応を柔軟化　文科省　ガイドラインを改定

（コロナウイルス関連 2022-08-23付）

　文部科学省は１９日、学校で児童生徒等や教職員の新型コロナウイルスの感染が確認された場合の対応ガイドラインを改定した。学級内で複数の児童生徒が感染しても、感染経路のない場合や感染が拡大する恐れのない場合は学級閉鎖を不要とすることを明記した。

　保健所による積極的疫学調査の重点化などの見直しに伴い、初期対応としての臨時休業は原則不要となったことを踏まえた対応。

　ガイドラインでは学級閉鎖の範囲・条件を「同一学級で複数の児童生徒の感染が判明した場合」「感染が確認された者が１人でも周囲に未診断の風邪等の症状を有する者が複数いる場合」としており、より柔軟に対応できるよう文言を追記・修正した。

　具体的には、同一学級で複数の児童生徒の感染が確認されても「感染経路の関連がない場合」「学級内の他の児童生徒等に感染が広がっている恐れがない場合」は学級閉鎖を行わないことを可能とした。また、学年閉鎖・学校閉鎖の条件を「学年内または学校内で感染が広がっている可能性が高い場合」であることを明確化するなど、より柔軟に対応できるよう人数ではなく「学級等における感染拡大を防止する観点の基準」であることを示した。

　臨時休業の期間はこれまでと同様に５日程度（土日祝日含む）。風邪症状の者や濃厚接触者の陰性が確認できた場合は期間の短縮が可能であることも従前どおりとなっている。

　道教委は、４月から接触者のリストアップが可能であれば個別の出席停止によって学級閉鎖を実施しない方針を示しており、国の方針を踏まえ、関係者にあらためて通知する方針。

(コロナウイルス関連 2022-08-23付)