札幌市立高校プレゼン大会　探究学習の成果発表　みなみの杜高支含む９校

（札幌市 2023-03-22付）

　札幌市教委は１２日、市立札幌大通高校で市立高校プレゼンテーション大会２０２２を開催した。新たな取組となる探究学習活動の成果発表には、初参加の市立札幌みなみの杜高等支援学校を含む９校から１４組が出場。国際協力の活動など、課題解決に向けた様々な活動の成果を披露した。

　市立高校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部の生徒が、自己の経験等をもとに在籍する学校の魅力について発表し、生徒間で情報共有するもの。

　また、生徒の目線で表現される新たな市立高校等の魅力を、中学生やその保護者をはじめとした市民に広く発信することで、市立高校等の存在意義について理解・啓発を図るとともに、より多くの中学生が市立高校等への興味・関心を高め、自らの進路を主体的に探究する契機とすることを目指している。

　新型コロナウイルス感染症の状況に鑑み、３年ぶりに一部参集形式での開催を再開。初参加の市立みなみの杜高等支援を含む９校の代表生徒が一堂に会した。

　午前の部では、初の取組として各校の探究学習活動の成果発表を実施。９校１４組の生徒たちが、スライド資料などを示しながら活動の内容や成果を熱弁した。

　市立札幌清田高校２年生の金子咲希さんは、自身が在籍するグローバルコースの活動について紹介。

　“Ｔｈｉｎｋ　ｇｌｏｂａｌｌｙ，ａｃｔ　ｌｏｃａｌｌｙ（世界規模で考え、足元で行動せよ）”をモットーに、「国際協力」の授業などを通して豊かな国際感覚と英語力を身に付けるため日々活動している。

　国際協力では、世界で起こる様々な問題に対して「自分たちにできることは何か」を考え活動を展開。ＳＤＧｓを意識し、学校祭でのフェアトレード商品の販売、（株）ファーストリテイリングの「服のチカラプロジェクト」への参加などに取り組んだことを報告した。

　生徒へのアンケート結果を示し「海外でのボランティア活動に参加したい」「学んだことを身近な人に伝えて協力の輪を広げたい」など、活動を通して多くの生徒の視野の広がり、世界に貢献する意識の醸成などにつながっていることを伝えた。

　金子さんの将来の夢は国際看護師。活動の中で、一部の国では命に優先順位があることを知り「世界のどの国に生まれても、男でも女でも、世界の全ての子どもたちを大人にしたい」との思いを抱いたという。

　「夢をかなえるため、グローバルコースでの学習と国際協力活動を続けていきたい」と意気込んだ。

　市教委の長谷川正人学校教育部長、北海道大学大学院教育学研究院の篠原岳司准教授、（株）エフエム北海道パーソナリティーの森本優さんが講評者を務め、一組一組の発表内容について良いところや改善点を伝えた。

　終了後、生徒一人ひとりに参加証明書を授与。代表者として登壇した金子さんは「多くの市立高校等の魅力、皆が考えていることを知ることができた。講評者の方からも参考になるアドバイスをいただいたので、これからの活動に生かしていきたい」と話した。

　午後の部では、８校から代表生徒が１人ずつ出場し、市立高校等での学びの中で気付いた学校の魅力、特色などについて発表した。

(札幌市 2023-03-22付)