渡島教育研究所　５年度事業計画　ルーブリック　活用し授業改善　生徒指導テーマに研修講座

（関係団体 2023-05-08付）

　【函館発】渡島教育研究所（沢田慶毅所長）は本年度の事業計画を決定した。研究主題を「指導と評価の一体化～ルーブリックを活用した授業改善」とし、学習目標の達成度を表で測定する評価ツール「ルーブリック」の作成方法や活用手段について調査研究を進める。研修講座については渡島生徒指導研究会と連携し、生徒指導をテーマとしたものなどを開設。道立教育研究所との連携共同企画では、全国的に課題となっている「いじめ・不登校」の支援や対策について研修を深めるなど、教科外の講座に焦点を当てる。次年度は各教科の研修講座を企画する予定としており、多様な講座開設によって、近年課題となっている管内各市町研究会員数の確保を目指したい考え。

　前年度は、学習指導要領に示されている評価のうち「主体的に学習に取り組む態度」に焦点を当てた研究を実施。指導と評価の一体化を重点に、児童生徒が１枚の用紙に学習の記録を記入する評価ツール「ＯＰＰＡ」の効果を検証した。

　ＯＰＰＡに取り組むことで、授業改善につながる「振り返り」を教員自身も行うことができるなどの成果が見られた一方、評価基準が不明瞭となるといった課題も明確となった。

　こうした成果や課題を踏まえ、学習目標の達成度を測るための明確な評価基準の設定を行うとともに、児童生徒と共通理解を図ることの必要性を確認。本年度は、より妥当性・信頼性のある評価を目指すため、ルーブリックを活用した授業改善の研究を進めていく。

　本年度、新規で計画している講座は、１１月１７日に渡島生徒指導研究会と連携したものを予定。生徒指導に関する研究発表を行う場を設定する。

　道立教育研究所と連携した研修では、９月１２日に渡島市町教育研究所員研修会を計画。管内市町教委からの意見を踏まえ、いじめや不登校をテーマとした内容を検討している。

　このほか、渡島小中学校長会、管内市町教育研究所との研究協議会を開催。次年度以降は各教科に焦点を当てた講座なども計画しており、コロナ禍や学校規模の縮小などによって近年課題となっている研究会員数の確保に向け、活動を推進する。

　本年度の主な研修講座はつぎのとおり（①日時②場所・形態③対象④内容）。

▼渡島市町教育研究所長および研究担当者連絡協議会・研修会＝①５月２５日午後日程②オンライン開催③管内市町教育研究所長、研究担当者④交流・協議

▼渡島教育研究所研修講座＝①７月２７日午後日程②七飯町文化センター③管内小・中学校教職員④提言と研究協議、講演

▼渡島の教育研究会連携研修講座＝①１１月１７日午後日程②各教育研究会で決定③管内小・中学校教職員、各教育研究会員④渡島生徒指導研究会主催、授業公開や研究発表、研究協議等

▼渡島市町教育研究所員共同研修講座＝①６年１月１２日午後日程②七飯町大中山コモン③管内小・中学校教職員④提言および授業研究、研究協議、講演等

【道立研究所との連携】

▼道教育研究所地域連携共同企画支援研修「渡島市町教育研究所員研修会」＝①９月１２日②北斗市総合文化センターかなで～る

(関係団体 2023-05-08付)