道町村教委連が道教委に要望　部活動改革支援強化を　教員確保へ緊急要望書提出

（関係団体 2023-05-23付）

町村教委連・文教施策要望

　道町村教育委員会連合会（山﨑佳会長）は１９日、札幌市内のかでる２・７で道教委に６年度文教施策に対する要望を行った。要望事項は部活動の地域移行に向けた支援など新規７件を含む計７２件で、山﨑会長が道教委の北村英則教育部長に手渡した。教員確保に関する緊急要望も併せて提出し「教員の魅力の一層の発信」「年度当初・中途の欠員解消のための教員確保」の２点を求めた。

　文教施策に対する要望は①町村教育委員会の充実・強化②学校教育の改善・充実③生涯学習・社会教育の振興・充実④いじめ・不登校対策⑤ＮＨＫテレビの放送受信料免除措置の継続―を柱に計７２件で構成。

　このうち新規要望は７件で、教職員定数の改善に関しては、不登校や様々な課題を抱えた児童生徒の心のケアを行うための養護教諭の複数配置、小学校１・２年生の複式学級・変則複式学級の解消、インクルーシブ教育を推進するための教員の増員など学校における支援体制の構築を求めた。

　また、部活動の地域移行に向けた人材や予算の確保、保護者負担の軽減など対応に苦慮している自治体への支援を強化するとともに、地域の実情に対応した具体例の提示や情報提供について要望。ＩＣＴの活用推進に向けては、デジタル教科書の積極的な導入に向けた制度の確立や情報教育の技術支援の地域格差是正のための専門職員の派遣を求めた。

　併せて緊急要望書「学校教育の継続的な発展に向けた教員確保」を道教委に提出。山﨑会長は、期限付き教員の確保ができず年度当初から欠員が生じている学校があり、教職員の負担増大や子どもたちの学習環境に大きな影響を及ぼしている現状を踏まえ「登録者の辞退が生じないよう教員のやりがいや魅力等の発信になお一層努めること」「年度当初や中途の欠員が生じないよう教員の確保を確実に行うこと」の２点を求めた。

　要望書を受け取った北村教育部長は、教員志願者が受検しやすい環境づくりに取り組むとともに、市町村教委・大学等と連携して教員の魅力発信に努めていく考えを示し「教員が生き生きとやりがいを持って働くことのできる環境の整備を進め、教員の確保に全力で取り組んでいく」と述べた。

(関係団体 2023-05-23付)