札幌市教委　規模適正化へ栄緑小　栄東小への統合検討　校舎改修し児童会館機能等も

（札幌市 2023-05-24付）

栄東小学校と栄緑小学校を中心とした取組案の図（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は学校規模の適正化を図るため、児童数の減少による小規模化が著しい栄緑小学校を近隣の栄東小学校に統合する案を示した。過日開いた栄東地区学校配置検討委員会で、取組案の一つとして提示したもの。今後、地域住民との話し合いを通じて、より良い教育環境の在り方を検討していく。

　市教委は少子化に伴う学校規模の縮小を防ぐため、平成１９年に「市立小・中学校の学校規模適正化に関する基本方針」を策定。「小学校１２学級以上」「中学校６学級以上」を適正規模とした。

　栄緑小は、５月１日時点で児童数２４５人１０学級（特別支援学級を除く）。５、６年生がそれぞれ１学級のみ。市教委による１０年度の推計は２２５人１０学級で、クラス替えが困難な学年がある状況が続く見通しだ。

　そこで、学校や町内会関係者、ＰＴＡなどでつくる学校配置検討委員会を設置し、統廃合を含めて今後の在り方を検討していくことにした。

　このほど第１回検討委員会で提示した案は、栄緑小を栄東小に統合するもの。統合に合わせ、築４１年が経過し老朽化が進む栄東小校舎を改修し、児童会館と地区会館機能を含む「栄東まちづくりセンター」を併設することも想定している。

　委員からは「子どもたちのことを考えると統合はやむを得ない。新しい校舎だと学習環境も良くなる」「通学距離が長くなる分、安全に通学できるよう除雪にも力を入れてほしい」「栄緑小を閉校すると地域コミュニティーの場が不足する」といった意見が上がった。

　次回の検討委員会は６月６日を予定。方針の決定時期は定めず、今後３ヵ月に１回ペースで開く。

(札幌市 2023-05-24付)