学校の冷房整備促進を　民主党議員が緊急要請　学習権保障へ対応求める

（道議会 2023-09-28付）

民主・道民連合議員会・学校施設等の冷房設備整備促進緊急要請

　民主・道民連合議員会の梶谷大志会長ら一行は２５日、鈴木直道知事と道教委の倉本博史教育長に対し、学校施設等における冷房設備整備の促進に向けた緊急要請を行った。幼児教育施設・学校における冷房整備と電力容量拡大に対応するための財政支援を国に強く働きかけるよう要請。子どもたちの命と健康とともに、快適な環境で学ぶ「学習権」を保障する手だてを訴えた。

　今夏の本道はかつてない猛暑に見舞われ、４４日間の連続真夏日を記録。８月２４日には道内全域で熱中症警戒アラートが発令となり全公立学校の３割が下校時刻を繰り上げる事態となった。国の調査によると冷房設備を整備している小・中学校の割合は全国９５・７％に対して道内１６・５％と大きな差がある。

　要望では、小・中学校、高校、特別支援学校のほか、保育所、認定こども園、児童館、放課後児童クラブ、宿泊施設など子どもが居住する施設を対象に冷房設備の整備を促進するよう要請。また、電力容量の拡大に対応する施設整備を行うための財源確保、国庫補助の補助割合の引き上げ、事業採択の迅速化を国に強く要請することを求めた。

　要望書を受け取った鈴木知事は「道教委や市町村と連携し、道立の学校のみならず、市町村立の小・中学校などへの空調設備の整備に関しても国に対し強く要望していく」と表明した。

　倉本教育長は「熱中症は命に関わる危険な病態であり、対策は喫緊の課題。要請を大変重く受け止めている。ソフト・ハード面を含めて検討していきたい」と回答。知事部局と共に、財政支援を強く要望し、可能な限り多くの学校に冷房を設置できるよう準備を進めていく考えを示した。

(道議会 2023-09-28付)