３定札幌市議会決算特別委（２４日）

（札幌市 2023-10-27付）

◆入札不調回避へ通年整備を推進　普通教室のエアコン

　札幌市教委は２４日の市議会決算特別委員会で、普通教室へのルームエアコン設置に向けた入札不調のリスクを軽減するために、通年で整備を進める考えを明らかにした。

　市はまちづくり戦略ビジョンアクションプラン２０２３案で、９年度までに全市立学校・幼稚園の普通教室など約６２００室にエアコンを整備する方針を示している。

　施工業者の確保に課題があるとして「入札不調のリスクを軽減するためにも、学校の休業期間に限定せずに工事を行う必要がある」と説明した。また、各校の設備や構造が異なるため、まずは短期間で設置完了が可能な学校から順次着工する考えを示した。

　建て替え中の市立山の手小学校校舎については、エアコンを設置するために設計を見直して工期を５ヵ月延長するとした。新校舎の供用開始は来年夏以降を予定している。

　山田一郎委員（自民党）、竹内孝代委員（公明党）の質問に対する答弁。

◆公共・民間プール活用水泳授業継続　教員負担軽減で成果　受入施設確保課題に

　公共プールや民間プール施設を活用した水泳授業を継続的に実施する方針を示した。　

　本年度は、自校のプールの老朽化が進んで使用できない学校１２校が、公共プールで授業を行った。「専門スタッフによる専門的な指導が受けられ、教員の負担軽減にもつながった」と報告。一方で、受け入れ施設が限られていることや、大型バスなど移動手段の確保が課題とした。

　また、プールの建設費は１校当たり約１億８０００万円かかり、耐久年数は４０年ほど、維持管理費は１億４０００万円で１年間当たり約８００万円になると説明した。

　坂元みちたか委員（維新・大地）の質問に対する答弁。

◆支給費目の追加　情勢踏まえ検討　就学援助

　就学援助の支給費目の追加について、昨今の社会情勢を踏まえて検討を行う考えを示した。

　市では、所得制限を設けて学用品費や学校給食費などを支給している。項目を追加した場合の必要費用を試算すると、ＰＴＡ会費が小・中学校を合わせて約１８４０万円、卒業アルバム費が同約４３６万円、中学校のクラブ活動が約４２１万円かかると説明した。

　田中啓介委員（日本共産党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2023-10-27付)