札幌山の手南小であすチャレ！　得意なことで道開ける　パラ選手・戸田さん招き

（札幌市 2023-10-27付）

　札幌市立山の手南小学校（菅野牧子校長）で１１日、日本財団パラスポーツサポートセンター主催の「あすチャレ！ジュニアアカデミー」が開かれた。パラパワーリフティング選手などとして活躍する戸田雄也さんが来校し、講話やワークショップを展開。３年生７２人が参加し、障がいの有無にかかわらず誰もが楽しめる遊びやスポーツづくりに取り組んだ。

　あすチャレ！ジュニアアカデミーは、スポーツを通じて共生社会への気付きや学びの機会を提供する「あすチャレ」プログラムの一つとして、小・中・高校、特別支援学校を対象に実施しているもの。

　対面とオンラインの２メニューを用意しており、本年度は対面版の内容をリニューアル。活動の中に“体験”を追加し、講師との対話を通して児童生徒一人ひとりが「自分には何ができるか」を考える機会を創出している。

　パラアスリートを中心とした講師陣の中から、山の手南小には北海道出身で道職員でもある戸田さんが来校した。

　最初の講話では、戸田さんが自身の生い立ちやパラスポーツとの出合いなどについて紹介。

　スキーに打ち込んでいた学生時代を振り返りながら「オリンピックに出場する夢はかなわなかったが、現在はパラスポーツと出合いパラリンピックを目指して努力している」と話し「得意なことをやることで道が開ける」というメッセージを伝えた。

　ワークショップに移り、ボールを使った遊び「かたき」をベースに、戸田さんを含めた“みんな”が楽しめるルールについて考える活動を展開した。

　児童たちはグループごとに話し合い「戸田さんは後ろからボールを当てられたらセーフ」など戸田さんにハンデを与えるルールや、コーンでコートの一部を囲って「１０秒間だけ入れる無敵ゾーンをつくる」など道具を使ったアイデアを考案。これらのルールを実践し、戸田さんと児童たちが共に遊びを楽しんだ。

　参加した児童は「障がいがあっても笑顔でいて素晴らしいと思った」「戸田さんと一緒にかたきができて楽しかった」などと感想を話した。

(札幌市 2023-10-27付)