札幌啓北商高　文学体験授業　日本の伝統芸能を体感　人形浄瑠璃一座招き

（札幌市 2023-10-31付）

　市立札幌啓北商業高校（桑島宏明校長）は１６、２３日の２日間、さっぽろ人形浄瑠璃あしり座を講師に招き、文学の体験授業を行った。文化庁の「文化芸術による子ども育成推進事業」を活用したもの。音楽を選択している３年生７４人が日本の伝統芸能に触れた。

　事業は学校に文化芸術団体を派遣して、鑑賞や体験する機会を確保するとともに、創造力や思考力を養うことが目的。同校では３年生音楽の授業で活用した。講師はあしり座代表の矢吹英孝さんらが務めた。

　１６日は、人形浄瑠璃の歴史について説明があったほか、１体の人形を３人で操る「三人遣い」を体験した。

　２３日は、人形遣い、語り手の太夫、三味線に分かれて実演に挑戦。「傾城阿波の鳴門　順礼歌の段」を演じたグループは、諸国を巡る娘と再会を果たすも、訳あって名乗れない母の悲哀を描いた一場面を、人形の首や手の細かな動きや感情を込めた語りなどで表現した。

　太夫に挑戦した昆野正宗さんは「全員で息を合わせるのが難しかったが、貴重な機会になった」などと話した。

　最後に、あしり座による「東海道中膝栗毛　卵塔場」の実演を鑑賞した〓写真〓。

(札幌市 2023-10-31付)