６年度学校教育指導の重点等説明会　ＩＣＴ×ウェルビーイング　帯広市教委　改革を自分事に

（市町村 2024-02-27付）

帯広市教委重点等説明会

　【帯広発】帯広市教委は１４日、市保健福祉センターで「６年度帯広市学校教育指導の重点」等説明会を開いた。オンラインを含め市内教職員９７人が参加。学校行事等の在り方や日頃の教育指導などに関して、次年度の方向性を共有した。

　黒島俊一学校教育部参事は開会に当たり、今日的な教育課題に日々向き合う参加者に謝意を示し「予測困難な時代を力強く乗り越えようと試行錯誤した経験が、新しい時代の学校教育を実現するための揺るぎない原動力となり、子どもたちの健やかな姿として花開く」と期待を寄せた。

　また「市立学校における行事等のあり方検討プロジェクト」による協議に基づいた６年度の方向性を示した。

　長期休業日に関しては、計４７日間から計５０日間に変更し、夏季休業期間を３４日間、冬季休業期間を１６日間とすることを報告。３泊４日で行われる中学校の修学旅行については、引率教員および子どもの肉体的・精神的負担、旅行費の高騰による保護者負担等を勘案し、８年度から原則２泊３日に変更するとした。気候変動によって各校でスケートリンクの造成・維持管理が困難化したことから、持続可能なスケート学習の在り方を継続審議することを説いた。

　続いて、小林撤哉学校教育指導課長が、６年度市学校教育指導の重点における概要を説明した。

　「Ｉ：一貫教育」「Ｃ：子どもを主語」「Ｔ：探究的な学習」をまとめた「ＩＣＴ」に加え、文部科学省が示す教育基本計画に基づき「ウェルビーイング」をかけ合わせ「ＩＣＴ×ウェルビーイング」をコンセプトに設定した。ウェルビーイングには「改革を“自分事”に」「“自走”するチーム」「地域との“協働”」の３点をキーワードに据えた。小林課長は「教育活動を通じた子どもと教師の深い充実感を得られる環境づくりを目指したい」と伝えた。

　重点の詳細は各担当者が説明。うち生徒指導に関しては、いじめの積極的認知が進む中「いじめを生まない環境づくり」「児童生徒一人ひとりがいじめを許さない態度の醸成」を目指す必要性を示唆。周囲の大人がいじめを見逃さない姿勢を継続しながら、子どもサミット等の児童生徒が主体となる取組を引き続き実施することとした。

　また、不登校児童生徒数について、コロナ禍を機に全国的に増加傾向にあることを示した。①授業中の見取り②相談できる環境や体制づくり③教育支援センターやオンライン上の仮想空間によって学びの場を提供する「ひろびろチョイス」の利用④フリースクールの利用―の４点によって「子どもの選択肢を増やす」ことに重きを置いて対応することを説いた。

(市町村 2024-02-27付)