【解説】若者の自信や夢 日本最下位
(解説 2024-04-05付)

 日本財団は3日、国や社会に対する6ヵ国の意識調査を公表した。自国の将来が良くなると考える日本の若者の割合は15・3%、将来の夢を持っている割合は60・1%でいずれも最下位。自己肯定感や自己効力感も低く、未来を悲観的に捉える若者の姿が浮き彫りとなっている。

 調査は日・米・英・中・韓・印の17~19歳の若者計6000人が対象。調査期間は2月22日~3月5日となっている。

 自国の重要な課題を尋ねた結果、日本は「少子化」「高齢化」「経済成長」の順に高く、他国と比較して「自然災害」「ジェンダー格差」に課題意識を感じている割合が高い。韓国は日本と同様、米・英・印は「貧困」、中国は「教育の質」が最も高かった。

 自国の競争力に対する意識をみると、日本は「文化・芸能」「スポーツ」「科学技術」の順に高く、「外交・グローバルリーダーシップ」「軍事・防衛」「経済・GDP」の順に低い。

 自国の将来が良くなると答えた割合は中・印・韓・米・英・日の順に高く、中国と日本で69・7ポイントの差がある。「悪くなる」と回答した割合は英国が最も高く米・韓と続いた。

 学校で勉強をする意味は、各国いずれも「将来の選択肢が広がる」「より良い職業に就職できる」が上位。日本は「特にない」が13・5%で他国より10ポイント以上高い。

 日本の若者のなりたい職業は「芸能・音楽・映画」「医師・看護師」「教師・講師・保育士」が上位。「特にない」が20・3%と他国と比べ高い。「自国には優れたリーダーがいる」と回答した割合は中・印・韓・米・英・日の順。

 人生で大切にしたいことは、日本は「自身の好きなことややりたいこと・趣味」、5ヵ国いずれも「家族」が最も高かった。

(解説 2024-04-05付)

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