【解説】英検がCan―doリスト公開
(解説 2024-04-16付)

 日本英語検定協会は、英検が測定する英語力の全体像を見渡すことができる「英検Can―doリスト」を公開した。7年度新設の「準2級プラス」も加えて「読む」「聞く」「話す」「書く」の具体的能力を級ごとに示し、目的に応じて英語力を把握できる。

 Can―doリストは、小学校で外国語活動が始まった平成23年度、文部科学省が公表した「国際共通語としての英語力向上のための5つの提言」から広がり、英語力の達成状況の把握や校種間連携による英語教育実現に寄与してきた。

 英検Can―doリストでは国際基準であるCEFRや学習指導要領の考え方に基づき目標となる英語力を技能別に記載。英検準2級では、日常的な話題に関する概要を捉えて情報や自身の考え方を伝えることができる能力を示した。

 高校2年生にふさわしい英語力を示すものとして、準2級と2級の間に創設する準2級プラスでは「身近な社会的話題について概要を捉えたり、情報や自身の考えを基本的な語句を用いながら伝えることができる」ことを示している。

 国の4年度調査によると、3級(CEFR A1)相当以上を達成した中学生の割合は49・2%、準2級(CEFR A2)相当以上を達成した高校生は48・7%となっており、5年度からスタートした国の第4期教育振興基本計画では前計画と同様、これらの数値を50%以上とする目標を設定。さらにグローバルに活躍することが期待される層の拡充を図るため、高校卒業段階で英検2級(CEFR B1)相当以上となる高校生を現行の21・2%から30%以上に引き上げる目標を示している。

 全国の英語力状況調査は例年4、5月ごろに公表しており、文科省は5年度調査の取りまとめに向けた準備を進めている。

(解説 2024-04-16付)

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