紋別市　６年度市政執行方針　小中全学級で電子黒板　部活動地域移行８年度開始へ

（市町村 2024-03-11付）

紋別市教委・宮川良一教育長

　【網走発】紋別市の宮川良一市長は、２月２９日開会の市議会第１回定例会で６年度市政執行方針を説明した。教育分野では、小・中学校全ての普通学級などで電子黒板の整備を完了させるほか、８年度からの部活動地域移行開始を目指し、各種取組を推進していくとの考えを示した。

　執行方針のうち教育分野の概要はつぎのとおり。

▼生涯にわたって“つながる教育”を地域で支える

　小・中学校では、昨年、学校の各フロア１台を実証的に導入した電子黒板について、デジタル教科書等と連動させ、ＧＩＧＡスクール構想におけるＩＣＴを活用した授業改善をいち早く推進するため、全ての普通学級、理科室、家庭科室および音楽室に整備するとともに、保護者からの欠席連絡などをメールで受け取ることができる新たなシステムを導入する。

　また、本市への異動を希望する教職員が少ない理由の一つである、住宅不足の課題を解消するため、道職員住宅を買い取り、小・中学校教職員住宅として改修する。

　中学校の部活動については、生徒および教員の減少や教員の働き方改革による在校時間の制限などによって継続が難しい状況であることから、８年度からの地域クラブ移行を目指し、本年度からスポーツ系は拠点校方式による合同部活動としての活動について、文化系は地域文化クラブによる活動継続について、それぞれ進めていく。

　今後は、児童生徒数の減少傾向を踏まえ、良好な教育環境を保ち、望ましい教育効果を得ることができるよう市立学校の規模や適正配置の在り方について検討を進める。

　紋別高校支援については、学生寮の入寮希望者が多く、さらに生徒を確保し、間口確保につながるよう２棟目を建設する。

　生涯学習については、誰もがいくつになっても学び続ける社会の実現に向け、各施策に地域人材が積極的に関わってもらうことで、地域共生社会の実現に努めていく。

　また、引き続き、働く世代の学習機会の提供や多世代に応じたデジタル講座を実施することで、多くの人たちが、デジタル社会の恩恵を受けられるよう取り組んでいく。

　図書館については、絵本を介した親子の触れ合いや乳幼児期からの読書の習慣付けを目的に、ブックスタートとして乳幼児の７ヵ月児健診の際に絵本を贈呈してきたが、新たに１歳６ヵ月児健診と３歳児健診にも拡大することで、就学までの間に途切れることなく絵本に触れる機会を創出できるよう読書支援を行っていく。

　スポーツについては、各スポーツ施設において、熱中症対策を講じるほか、老朽化した施設の改修や設備および備品等の更新を行う。

　また、大山スキー場の照明施設と受電設備の改修やリフトの更新について検討を始めるほか、リフト利用料金については、利用促進と子育て世帯の負担軽減を図るため、来季から高校生以下の無料化に向けて取り組んでいく。

(市町村 2024-03-11付)