【解説】新たな教師の学び 実現へ
(解説 2024-04-12付)

 4年5月に教育公務員特例法および教育職員免許法の一部を改正する法律が公布。教員免許更新制が発展的に解消されるとともに、研修受講履歴の作成と教員の資質向上に関する「対話に基づく受講奨励」が制度化された。

 全国教員研修プラットフォームは、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図る児童生徒の学びのロールモデル「新たな教師の学びの姿」の実現を図るため、文部科学省が新たに開発したもの。当初は5年度途中からの試行を目指していたが、試行時期は設けず6年度からの導入となった。

 文科省はプラットフォームの説明動画をユーチューブで公開しているが、現在マニュアルや画面上の修正作業を行っており、4月以降にあらためて最新版の説明用動画を公開する予定。

 道教委・道教育大学が5年度に実施したアンケート調査によると、新たな教師の学びの姿を実現するため、学校管理職が重視する点は「教員同士が学び合う文化の醸成」「日常の教育活動を教員の学びに転換」「教員が学ぶ時間・機会の確保」「教員との日常的な信頼関係の構築」が6割以上となっている。

 また、教員が高めたい自身の資質・能力は「基礎・基本的な授業力」「教科等の知識・技能」「ICT活用力」、学校管理職においては「人材を育成する力」「経営ビジョンを構想する力」「教育理念とリーダーシップ」が高いことが分かった。

 学校現場で制度の共通理解が進む一方、面談や研修の参加に必要な時間・機会が不足する課題も。研修観を転換するため、学校管理職のファシリテーション能力や教育行政による支援が一層求められており、プラットフォームの導入が効率的・効果的な研修につながるよう期待がかかる。

(解説 2024-04-12付)

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