札幌市教委　６年度人間尊重の教育　９月に子どもサミット　子の声聴く、自治的活動等

（札幌市 2024-04-17付）

　札幌市教委は「人間尊重の教育」推進事業における６年度の実施内容を決定した。本年度は「“子どもの声を聴く”機会の充実」「パートナー校における自治的な活動の推進・充実」を全市共通テーマに設定。新たに、子どもの声を届ける機会として９月５日に「さっぽろっ子サミット」を開催し、これを契機に各校における自治的な活動の一層の推進を図る考えだ。

　市教委は４年度、市学校教育の基盤に「人間尊重の教育」を位置付け「学習環境づくり」「人間関係づくり」「環境づくり」を相互に関連させた取組を通して、子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感できる学校づくりを推進していく方針を示した。

　事業は、その推進に向け「教職員自らの人間尊重の意識の向上」「校種間の連携による連続性のある人間尊重の教育に向けた取組の推進」「子ども自身が自分を振り返り、人間尊重の意識の高まりに気付く手だての構築」の三つの視点に基づき取り組んでいるもの。

　６年度は「“子どもの声を聴く”機会の充実」「パートナー校における自治的な活動の推進・充実」を全市共通テーマに掲げ、実践の積み上げと取組の一層の充実を図る。

　研究推進校を指定して取り組む「多様性に向き合う学校教育の推進」では、３つの研究課題を推進。

　「多様な性を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進」「アイヌ民族に関する学習を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進」を継続するほか、新規に「子どもの権利に関する学習を窓口に人間尊重の意識を高める研究の推進」を設定。三つの課題に対し研究推進校を各１校選定する。

　さっぽろっ子宣言「プラスのまほう」に込められた思いや願いを実現するための「さっぽろっ子“自治的な活動”」については、各区から中学校１校程度を自治的な活動推進校に選定し、生徒会事務局の生徒を中心に構成する子ども運営委員会を組織。

　さっぽろっ子サミットの企画・運営を担うほか、各校から提出された取組報告書をもとに「次年度につなげたい自治的な活動賞」を選考する。

　このほか、１２月下旬に「人間尊重の教育」フォーラムを開催し、各学校・パートナー校における自治的な活動の交流などを通して、各学校における今後の取組の充実・発展を図る。

(札幌市 2024-04-17付)