道中体連　外部指導者の大会引率　校長・教委判断で可能に　書面契約など６要件定める

（関係団体 2024-05-08付）

道中学校体育大会における外部指導者引率の要件（クリックすると拡大表示されます）

　道中学校体育連盟は２日の第１回理事会＝写真＝で、外部指導者による大会引率に関する細則を承認した。教職員による引率が困難と校長が判断し、かつ市町村教委が認める場合に限り、引率を認める方針を決定。認定に当たり、書面による契約の締結やスポーツ安全保険の加入など六つの要件を定めた。６年度の夏季大会から適用される。

　国のガイドラインでは、都道府県・市区町村で、適切な外部指導者による大会への引率が可能となるよう見直す方針を示している。札幌市中体連は５年度から、学校事情等でやむを得ない場合に限り外部指導者による大会引率を認定。引率中に重大な事故等が発生することも予想されることから、道教委は３月２９日付で外部指導者による大会引率を認定する際の留意事項を周知し、引率の依頼文書のサンプルも作成して参考とするよう促している。

　これらを受けて道中体連は外部指導者に関する取り扱いを承認。「学校職員による生徒引率が困難と校長が判断」かつ「市町村教委が引率を認める」場合に限って生徒引率・監督業務を認めることを決めたほか、引率のため「市町村教委または学校との書面による指導業務の契約締結」など六つの要件を定めた。

　外部指導者の年齢要件は１８歳以上だが、日本中体連における規定との整合性を図る観点から、大会を引率する場合は２０歳以上であることを求める。１人の外部指導者が複数校の生徒をまとめて引率することは不可とする。

　外部指導者に不利益が生じることのないよう、各市町村教委において事故発生時の対応や補償、学校との連絡体制などの適切な措置を講じることとしており、今後各自治体における検討を踏まえ、実施の可否について学校との協議を進めることが予想される。

吉本会長を再任

　理事会では役員改選を行い、吉本浩志会長を再任。６年度の活動方針として、部活動の教育的意義や地域移行に向けた検討状況、学校での働き方などを包括的に勘案し、部活動の充実を図っていく方針を決めた。

　また、７年１月に帯広市で開催される６年度全国中学校体育大会アイスホッケー大会の円滑な運営に努めるほか、８年度に札幌市で開催される全国研究大会開催に向けた準備を進める。

　全道大会の円滑な運営に向けては、日本中体連の動向を注視しつつ、大会規模の縮小について検討を重ねる。このほか、持続可能な事務局の在り方について、道教委、札幌市教委との３者で検討を進めていくとした。

　本年度の役員はつぎのとおり。

＝敬称略＝

▽会長＝吉本浩志（恵庭市恵明中校長）

▽副会長＝和泉明一（札幌市八条中校長）、齋藤直幸（小樽市松ヶ枝中校長）、大城亮二（旭川市六合中校長）、柴野貴史（長万部町長万部中校長）―新、前田直樹（白老町白翔中校長）―新、櫻井知克士（帯広市帯広第七中校長）、坂下征人（奈井江町奈井江中校長）―新

▽会計監査＝山下和幸（札幌市中の島中校長）―新、畠山学（千歳市北斗中校長）―新

▽常任理事＝中山明彦（札幌市新琴似北中校長）、松橋辰吾（北広島市西部中校長）、嶋本敏幸（増毛町増毛中校長）―新、細谷隆志（稚内市稚内東中校長）―新、佐藤強（函館市深堀中校長）―新、髙田恭介（岩見沢市豊中校長）―新、盛永明寿（日高町富川中校長）、藤森健浩（釧路市青陵中校長）―新、須貝貴典（中標津町中標津中校長）、久間博文（北見市高栄中校長）、白川敦（札幌市八条中教諭）―新

▽事務局長＝田中貴博（道教委健康・体育課主任指導主事）

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