道へき複連　６年度定期総会　委員長に小野田氏　幕別明倫小　９月に上川でファースト大会

（関係団体 2024-05-17付）

道へき地・複式教育研究連盟・小野田新委員長

　道へき地・複式教育研究連盟は１０日、ホテルライフォート札幌で６年度定期総会を開いた。新たな研究主題として「主体的・協働的に学び、ふるさとへの誇りと愛着をもった人間性豊かな子どもの育成」を設定。９月に第７３回全道へき地複式教育研究大会上川大会ファーストステージを開くことを決めた。役員改選では、新委員長に幕別町立明倫小学校の小野田年克校長を選出した。

　冒頭、温泉敏委員長があいさつ。前年度に開かれた第７２回全道へき地複式教育研究大会胆振大会ファイナルステージの成功に触れるとともに、オンライン配信方法のノウハウを積み上げることができたことを成果に上げた。その上で「子どもたちにとって何ができるのかを考えていくことが大切だ」と述べた。

　議事では、５年度会務・会計決算報告とともに、組織検討委員会が各地区の現状と課題に関する調査結果を示した。へき地・複式校ならではの教育に関する設問については、授業・生徒指導、学校運営、地域性、教員の資質向上に肯定的な意見が多数寄せられたことを強調。へき地・複式校への勤務の魅力を感じてもらえるよう教員養成大学を通して学生に情報提供するとともに、教育環境の改善に向けて道教委に要望していくことを確認した。

　６年度活動方針を審議。具体的な活動内容に①「へき地性」「小規模校」「複式形態」の３特性を生かした教育の充実を図るための研究活動をより一層強力に推進②組織の強化と充実③教育条件の整備と拡充④関係機関・関係団体との連携を一層強化―の４点を確認した。

　本年度から５ヵ年を計画期間とする新たな研究主題を「主体的・協働的に学び、ふるさとへの誇りと愛着をもった人間性豊かな子どもの育成」と設定。副題は「児童生徒一人一人が他者とつながり、地域とともに“生きる力”を伸ばす学校・学級経営と学習指導の深化・充実を目指して」とした。

　また、９月１８、１９日の２日間、上川管内で第７３回全道へき地複式教育研究大会上川大会ファーストステージをハイブリッド形式で開催することを確認。士別市、幌加内町、東川町、美瑛町、富良野市、南富良野町の２市４町、６会場で公開授業・研究協議会を開くことを申し合わせた。

　役員改選では、新委員長に小野田校長を選出。小野田新委員長は、全国的に少子化が進む一方で、本道にはへき地・複式校が多く存在していることを強調。「教育を待つ子どもたちや保護者、地域の思いを受け止めて、今できること、しなければならないことに一生懸命取り組みたい」と述べた。

　本年度役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽顧問＝柿崎秀顕（全国へき地教育研究連盟会長）、温泉敏（美瑛町美馬牛小）

▽委員長＝小野田年克（幕別町明倫小校長）―新

▽副委員長＝高舘正司（下川町下川小校長）―新、髙橋郁子（えりも町えりも岬小校長）―新

▽監査＝嶋本佳世子（苫前町苫前小校長）―新、落合利広（湧別町開盛小校長）―新

▽事務局長＝前田道弘（白老町白老中校長）―新

(関係団体 2024-05-17付)