道私立中高協会　定例総会　７月にも中央要請実施　私学経営の安定化に向け

（関係団体 2024-05-17付）

　道私立中学高校協会（西岡憲廣会長）は８日、ホテル札幌ガーデンパレスで６年度定例総会を開いた。「私学予算の充実」「中卒者減少に伴う公立高校の定員調整」「魅力ある学校づくりに向けた研修の充実」を重点に据えた事業計画を決定。物価高騰に伴う私学経営の安定化に向けて、７月にも中央要請する方針を示した。役員改選では、西岡会長の続投を決めた。

　議事では、６年度事業計画案を審議した。生徒を確保し経営の安定と教育水準の充実向上に向けて①私学予算の充実と公私間の納付金負担格差の縮小是正②中卒者の減少に伴う公立高校の定員調整等③魅力ある学校づくりに向けた研修の充実―の３点を重点に掲げた。

　私学予算充実に関わっては、国に対し、昨今の物価高騰を踏まえた支援措置を要望するとともに、耐震化対策や熱中症対策に係る冷房設備設置、ＩＣＴ環境のさらなる充実に向けて、公私区別なく所要経費を国の全額負担とするなど、新たな仕組みづくりを検討するよう求めるとした。

　中卒者の減少に関わっては、道教委が策定した「これからの高校づくりに関する指針」に言及し、公立高校において実態に即した間口調整を行うよう要請。また、広域通信制課程を置く高校の増加に伴う実態把握を求めるとともに、公教育の在り方や公私立の役割分担、公私連携など様々な分野で協議し、課題意識の共有を図るとした。

　研修の充実については、９月に元年度以来５年ぶりに私学教育テーマ別研修会を開催することを決定。１０月には函館市内で理事長・理事・校長を対象とするトップセミナーを開くことを確認した。

　役員改選では、西岡会長の続投を決めた。副会長には、北海道文教大学附属高校の宮路真人校長、札幌光星中学・高校の駒井健一郎校長を新任するとともに、北海学園の山崎省一専務理事を再任した。

　本年度役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝西岡憲廣（西岡学園理事長・札幌山の手高校長）

▽副会長＝山崎省一（北海学園専務理事）、宮路真人（道文教大附属高校長）―新、駒井健一郎（札幌光星中・高校長）―新

▽監事＝川口淳（札幌龍谷学園高校長）、古川敬康（北星学園理事長）―新

(関係団体 2024-05-17付)