日中韓教育大臣が共同宣言　ＤＸ、青少年交流で協力　次回会合は日本で開催

（国 2024-06-18付）

　日本、中国、韓国は１５日、韓国のソウルで開かれた第４回日中韓教育大臣会合で「２０２４年日中韓教育イノベーション宣言」を採択した。教育のＤＸや青少年交流の強化など教育における協力の方向性を確認。次回会合を日本で開催することを決定した。

　会合には日本の盛山正仁文部科学大臣、韓国の李周浩副総理兼教育部長官、中国の懐進鵬教育部部長が出席し、各大臣が最近の教育政策、教育協力、交流の必要性を発表。盛山文科大臣は、ＧＩＧＡスクール構想や昨年夏に公表した生成ＡＩのガイドラインなどを説明し、相互理解を深めた。

　会合の最後に①ＤＸ時代における未来の教育に関する日中韓協力の強化②次世代の交流に向けた日中韓協力の強化③キャンパス・アジアの成果と今後の方向性の共有④グローバル教育の推進に向けた日中韓協力の強化―の４点を柱とする共同宣言を採択。

　内容をみると、教師のデジタル能力の向上、授業の革新、デジタル教育ツールなど、デジタル教育の分野で３ヵ国が協力する重要性を確認。

　また、デジタルインフラとコンテンツの確保、教育システムと環境の改善、教師と生徒のデジタル活用能力の向上など、３ヵ国間の教育イノベーションに関する協力を議論する教師向けセミナー・フォーラムを開催する必要性を認めたほか、デジタル格差やサイバーセキュリティーなど共同で解決策の模索を協力することに合意した。　

　青少年交流では、８月に東京都・群馬県内で開催予定の「日中韓こども童話交流」の成功に向けた支援を行うことで一致したほか、中国主催のもと、大学間学生交流を実施することを決めた。

　次回会議は日本で開催し、３ヵ国の大学間の高等教育協力とネットワーク機能を強化することを目的とした第２回日中韓学長フォーラムを設立する予定。

(国 2024-06-18付)