文科省　通学路の合同点検調査　道内対策率　９６・５％　道路管理者の対策は９割以下

（国 2024-07-02付）

　文部科学省は６月２８日、通学路における交通安全確保に向けた取組状況（３月末現在）を公表した。札幌市を含む道内で安全対策が必要とされた個所の９６・５％で対策が完了。暫定的な安全対策措置を含めると１００％となった。

　３年６月、千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが衝突して５人が死傷する事故が発生。全国の市町村立小学校の通学路で教育委員会・学校・ＰＴＡ・道路管理者・警察による合同点検を実施して対策を進め、取組状況をまとめた。

　全国では７万２１６０ヵ所の９４・０％で対策が完了。道内では１８４５ヵ所のうち９６・５％に当たる１７８１ヵ所で対策済みとなった。

　実施機関別にみると、教育委員会・学校による対策（安全教育の徹底、ボランティアによる見守り活動、通学路の変更など）は９９・８％、警察による対策（信号機の設置、速度規制の実施など）は９９・６％と１００％近くとなった一方、道路管理者による対策（歩道の設置・拡充、防護柵の設置など）は８７・５％にとどまった。

　文科省は同日付で各教育委員会に対し、引き続き通学路交通安全プログラムの内容や合同点検で抽出した対策必要個所をホームページで発信するよう要請。

　各学校においては、児童生徒に対する交通ルールの順守や周囲の状況に注意して通行するよう指導するほか、危険個所の注意すべきポイントについて保護者・地域ボランティアの共通理解を得て効果的な見守り活動を実施するよう呼びかけた。

(国 2024-07-02付)