政府 骨太の方針2024原案教員の処遇 抜本的に見直し 給特法改正案 来年国会提出(国 2024-06-13付)
政府は11日の第8回経済財政諮問会議で、経済財政運営と改革の基本方針2024(骨太の方針)の原案を示した。教職調整額の水準や各種手当を見直し、教員の処遇を抜本的に見直す方針を明記。給特法の改正案を来年の通常国会に提出する道筋を示した。今後関係省庁と調整の上、6月下旬に閣議決定する見通し。
原案では「質の高い公教育の再生」を掲げ①教師の確保・育成②複雑・多様化する学校課題への対応③高等教育の機能強化―の3点を進める方針を記載。個別最適・協働的な学びの一体的な充実と主体的・対話的で深い学びを実現するため、柔軟な教育課程や1人1台端末のデータに基づく効果検証を推進する。
引き続き8年度までの集中改革期間で働き方改革の加速化、処遇改善、指導・運営体制の充実、育成支援を一体的に推進。学校・教師が担う業務の適正化、DXによる業務効率化、働き方改革の取組状況の見える化、時間外在校等時間の削減を徹底するとした。
教職調整額の水準や各種手当の見直しなど、職務の負荷に応じためりはりのある給与体系の改善を検討し、7年通常国会に給特法改正案の提出を検討。教師の処遇を抜本的に見直す。
教職員定数や支援スタッフの充実も継続。改革集中期間の最終年度を迎える休日の部活動の地域移行に向けては、指導者の確保、コーディネーター配置を含む運営団体・実施主体の体制整備、費用負担支援などの取組を加速化する。
また、学びの多様化学校や教育支援センターの機能強化などの不登校対策や、インクルーシブな学校運営モデルの構築など特別支援教育の施策も示した。
大学においては少子化の進行を見据えた将来の在り方に関する結論を6年度中に得るほか、授業料後払い制度の本格導入の検討や、高校段階における教育費の負担軽減を進める。
教育DXの分野ではクラウド環境や生成AIの活用を進め、通信ネットワークの改善や広域的な伴走支援の強化などハード・ソフトの両面で教育環境の充実に取り組む。校務においては入学・高校入試事務のデジタル化を加速させる。
(国 2024-06-13付)
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