木古内町教委 生成AI研修会 活用へリテラシー必要 札幌発寒東小・鳥丸氏講義等(市町村 2024-08-01付)
木古内町教委が生成AI研修会
【函館発】木古内町教委は7月23日、町内の中央公民館で公立はこだて未来大学、NTTコミュニケーションズ㈱との産学官連携による生成AI研修会を開いた。町内小・中学校教員、町教委職員34人が参加。文部科学省のリーディングDXスクール・生成AIパイロット校の指定を受けている札幌市立発寒東小学校の鳥丸俊郎校長の講義やAIリテラシーを高めるワークショップを通して、活用の在り方を考えた。
生成AIの現状を把握し、学校教育への導入と活用を促進する素地を構築するため、初めて企画したもの。生成AIの効果的な活用実例や正しい使用に向けたリテラシーについて講義やワークショップを行った。
NTTグループ企業・日本情報通信㈱の下坂彗雅氏はチャットGPTなど対話型の生成AIの仕組みについて、プロンプト(指示文)の入力によって新たな文章や画像、音源など様々な場面で可能性を引き出す活用が期待されると説明。一方、AIの誤情報を防ぐため、正しい情報を判断する知識や求める回答を得るための質問力を磨く必要性を指摘した。
同社がリリースするチャットGPTアプリ「ニックマ」を活用し、参加者に学級便りの作成に向けたプロンプト入力を体験してもらう機会を設けた。
オンラインで講話した発寒東小の鳥丸校長は授業で導入する効果について、多面的な見方や考え方を例示する「壁打ち」の相手として活用の可能性が広がると分析。児童の自己有用感向上に効果が高まる一方で、AIリテラシーの必要性や事実確認を行う指導の徹底が必要だとした。
参加者は「aiEDUJAPAN」プロジェクトマネージャーの川村拓さんの進行でAIリテラシーを考えるグループワークを実施。「チャットGPTが示した誤った情報に基づき、多くの生徒が回答の正確性を確認せず、課題を書き写していた場合の対応は?」などの具体的事例について各グループでは「比較して判断する指導を行った上で活用するのが望ましい」「確認することを身に付けさせる教育を徹底する」などと意見を話し合った。
研修の企画に携わった公立はこだて未来大学特命教授の美馬義亮木古内町CDO補佐官は「実際に生成AIに触れ、判断の材料として活用することで新しい形の授業の在り方を考えるきっかけにつながれば」と期待した。
(市町村 2024-08-01付)
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