函館市教委が初のＣＳ導入へ　新年度は五稜郭中を指定　統合校中心に拡充―３０年度以降

（市町村 2016-02-16付）

　【函館発】函館市教委は二十八年度、市内では初となるコミュニティ・スクール（＝ＣＳ）を導入する。四月に統合校として開校する五稜郭中学校を指定。学校運営協議会の委員は、保護者や地域住民、学校長などで構成し、人員は十人以内とする。初年度は学校運営協議会の骨格づくりに重点を置き、二年目以降に具体的活動を推進する方針。市教委では、これらの経過を検証しながら、三十年度以降に開校する統合校を中心に、ＣＳの普及を図っていく。

　二十七年十月一日現在の道教委発表データによると、道内公立小中学校におけるＣＳの指定校は、小学校二十七校、中学校十四校の計四十一校。渡島管内の指定校は、知内町立湯ノ里小学校のみにとどまっており、指定校の拡充が急務となっている。

　こうした状況を受け、市教委は二十八年度からＣＳを導入することを決定。五稜中学校、大川中学校、桐花中学校の三校が統合して開校する五稜郭中学校に学校運営協議会を設置し、地域が協働して学校運営に参画する体制をつくる。

　学校運営協議会の委員は、保護者や地域住民、学校長などで構成し、人員は十人以内に収める考え。委員には、校長が作成した学校運営基本方針を承認する権限などが与えられる。

　初年度は学校運営協議会の骨格づくりに重点を置き、二年目以降に具体的活動を推進する方針。現在のところ、郷土・史跡学習の支援や登下校の安全指導、地域祭事への参加などが想定される。

　市教委では、「統合校でのＣＳ導入は、学校と地域の結び付き方を考える貴重な機会となる」と強調。五稜郭中学校での取組状況を慎重に検証し、三十年度以降に開校する統合校を中心に、ＣＳ指定校を増やしていく考えだ。

(市町村 2016-02-16付)